新型コロナによるマスク着用・アクリルパネル越しでのコミュニケーション下における「飛沫感染防止用具使用による音声の聞こえ難さ」に関する実験結果を発表

地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターと共同調査 「聞こえ」の意識調査では、

マスク着用・アクリルパネル越しの会話が聞こえづらいことで「聞こえたふり」をした経験がある人は8割以上という結果に

高精細音響技術「Sonic Brain(R)」の研究・開発を通して、 「聴こえ」のユニバーサル化社会を目指すユニバーサル・サウンドデザイン株式会社

聴脳科学総合研究所(本社:東京都港区 代表取締役:中石 真一路、 以下『聴総研』)は、

地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(以下『都産技研』)と共同で「飛沫感染防止用具による音声減衰の調査」を実施しました。

* 調査内容の概要

・用具使用時の音声の音響的特徴を分析して音声減衰の様子を見える化(都産技研にて実施)

・インターネットアンケートにて用具使用時の「聞こえ」に関する意識調査を実施(ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳科学総合研究所にて実施)

本調査では、 新型コロナによるマスクやフェイスシールド着用、 アクリルパネル越しでの会話の聞こえにくさを把握することを目的に、 マスク、 フェイスシールド、

アクリルパネルを使用した場合と使用していない場合との音圧レベル差を分析。 調査結果では、 マスク、 フェイスシールド、

アクリルパネルを使用すると音声の子音の聞き取りに影響を与える周波数帯域で大きな減衰が発生、 フェイスシールド着用では中音域の不自然な増幅が発生し、

音声の明瞭度が低下することが判りました。

* 【測定概要】

音源の再生

マウスシュミレーター(スピーカー)を口に搭載した人形(HATS)より広帯域ノイズ音声を再生

測定点

聴取者人形の右耳外耳道入り口マイクロホンを測定点とする

周波数分析方法

1/3オクターブバンド分析

評価方法

マスク、 フェイスシールド、 飛沫感染予防アクリルパネルを使用した状態※と基準状態との音圧レベル差により評価

※基準状態とは、 話者に何も装着しない状態かつアクリルパネルの設置無しの状態

今回の実験結果について、 医学博士 中川雅文先生(国際医療福祉大学医学部教授)からは、 『マスクのみの場合、 2000hz以上で5dBの減衰が観察される。

これは[sh]や[t]や[h]などの子音の特徴周波数のパワーが減衰することを意味している。 つまり、 子音の存在に気がつけなかったり、

「ひ」と「し」を聞き間違えるなどの状況が生じやすくなる。

シールドはマスクと同様に2000Hz以上を減衰させるだけでなく、 800~1500Hzでは逆に増幅させる効果がる。

音量が上がるのは良いことのように思われがちだが、 母音の第二フォルマント(F2)が強調されると、 母音の弁別が困難となる。

シールドとマスクの併用は、 子音の明瞭度低下、 母音成分(F2)の不自然な強調によって、 「は」と「あ」の聞き間違いや、

「ひ」と「し」の聞き分けの困難さが生じる。 子音の聞き取り不良は、 まず数字の聞き間違いにはじまるので、

レジなどでの店員とのやりとりはもっぱら画面表示データばかりに気を奪われ、 買い物する楽しさの一つである店員とのやりとりは成立しなくなる。

こうした減衰は10dB程度に抑えられているので、 親密度の高いことばをえらび、 ゆっくり話す、 句読点をしっかりメリハリつけるなどの工夫があれば、

マスクやシールドが装用された状態でも会話上の齟齬は最小限に抑えることができるだろう。

コロナウイルスは当初「飛沫感染」が主と考えられていたが、 最近の研究からエアロゾル対策も必要であることが言われるようになってきている。

マスクやシールドでの対応の場合は、 こまめな換気が必要になるし、 15分以上の接見は避ける必要があるだろう。 』というコメントを頂いた。

さらに、 各種アクリルパネル設置条件におけるデータについても『飛沫対策に加えて、 エアロゾル対策も徹底しようとすると、 パネルの設置は不可避となる。

パネルは十分な高さとコの字型の囲いが理想であるが、 パネルが大きくなるほどあるいはコの字状の囲いになるほど音声の減衰は大きくなり、

最大で20dBの減衰に達する。 この減衰により子音に当たる周波数帯域の音量が2分の1程度になることで、 言葉の聞き取りが厳しくなる。 そのため、

スーパーやコンビニのレジなどの周りが騒がしい場面では、 軽度難聴者程度の聞こえの状態となる可能性が高い。

そうした場の変化に伴う音環境の急激な変化に対する適切な対処がない場合、 聞き間違い、 聞き逃しなどが頻繁に生じることは容易に想像できる。

面談する時間が15分を超える可能性の高い銀行業務や保険業務のような窓口においては、 感染対策としてのマスク、 フェイスシールド、 パネルは必須であるが、

面談時間を長引かせることなく最適化させるために聴覚支援を目的としたスピーカシステムなどを合わせて活用することが業務効率の改善という視点から求められている。

』とするコメントを中川先生(同上)から頂いた。

中川雅文 国際医療福祉大学病院 耳鼻咽喉科 教授

1986年 順天堂大学医学部卒業。 医学博士。

一般社団法人 日本メイクリスニングセーフ協会 理事

一般社団法人 日本ニューロマーケティング協会 代表理事

マスクやフェイスシールド着用、 アクリルパネル設置による聞こえづらさは、 難聴や聴覚障害の方にはより困難な状況となり、

聞こえないことでのストレスや孤立感が高まると推測されるため、 誰でも“聞こえる”コミュニケーション支援やシステムの活用が今後より必要になると考えられます。

また、 20~70代男女計1000名を対象に、 新型コロナにおけるマスク装着とアクリルパネル設置下での「聞こえ」に関する意識調査を実施したところ、

マスク着用やアクリルパネル越しで相手の声が聞き取りづらいと感じた経験がある人は8割以上にのぼり、 若い世代でも「聞き取りづらい」経験をしていることが判明。

また、 相手の声が聞こえなかったことで「聞こえたふり」をした経験がある人も8割以上という結果に。 コミュニケーションにおけるストレス項目を聴取したところ、

「相手の声が聞き取れない」が3割と最も高い項目に上るなど、 日々のコミュニケーションにおいて「相手の声が聞こえる」ことは最も重要であることが伺えます。

Q. 店頭や窓口で、 マスク着用やアクリルパネル越しで会話することについて、 あなたは聞き取りづらいと感じたことはありますか。(N=1000、 SA)

聞き取りづらいと感じる 全体_計83.6%

【年代別】

20代_計84.6% / 30代_計85.5%

Q. 聞き取りづらい経験をした場所はどこですか。(N=1000、 SA)

Q. あなたは、 相手の声が聞き取りづらいことで「聞こえたふり」をした経験はありますか。(N=1000、 SA)

聞こえたふりをした経験 計86.6%

Q.コミュニケーションをする上でストレスを感じることをお答えください。(N=1000、 MA)

※上位3位回答のうち1位のランキングを表示。

【調査概要】

調査方法 :インターネットアンケート

調査期間 :2020年9月

対象地域 :全国

対象者 :20~70代の男女 計1000名

調査結果をご使用いただく際は「ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳科学総合研究所調べ」の記載をお願いいたします。

マスクやアクリルパネル設置などの、 感染症対策による対話が聞こえにくい問題において、 耳につけない対話支援システム「comuoon(R)︎」は、

感染症対策を行いながら、 負担の少ないスムーズなコミュニケーションを行うことが可能です。 銀行や病院、 介護施設、 地方自治体など全国4600箇所、

約9000台が利用されています。

【設置事例】

* 卓上型会話支援システム「comuoon(R)」

「comuoon(R)」は、 聴こえが気になる方に対して、 話者側から歩み寄るというコミュニケーション支援の新しい形を実現した、 卓上型会話支援システムです。

補聴器のように従来の”聴き手”側のみの問題に焦点を当てるのではなく、 ”話し手”の声を聞きやすい音質に変換しコミュニケーションを支援します。

音声の明瞭度に影響している周波数帯域は1,000Hz以上と言われており、

「comuoon(R)」は1,000Hzから10,000Hzまでの帯域を独自のスピーカーユニットと構造を採用することで聴き取りやすいクリアな音にしています。

「comuoon(R)」は、 米国脳科学関連学会「14th Annual World Congress of Brain Mapping and

Therapeutics」および、 「第118回日本耳鼻咽喉科学会通常総会・学術講演会」において、 脳科学的視点から難聴者に対する語音弁別の有用性を発表し、

音の大きさではなく「明瞭度」が難聴者のコミュニケーションにおいて必要であることを証明しました。 「comuoon(R)」は難聴者への生活支援ツールならびに、

聴覚リハビリツールとして活用することが可能です。 2015年2016年度と2017年度グッドデザイン賞を受賞。

「グッドデザイン・ベスト100」にも選出されました。

* ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 聴脳科学総合研究所

聴脳科学総合研究所では、 超高精細音響技術による人体への影響を研究しています。

九州大学をはじめとした様々な大学や研究所、 医療機関、 介護施設と共に超高精細音響による人体への影響を研究し、

音声を脳で認識しやすくする技術「SonicBrain(R)(ソニックブレイン)」を開発。 現在は、

言葉を聴きとる脳の状態を可視化し「難聴の早期発見を実現する」アプリサービス「みんなの聴脳力チェック」の提供によるヒアリングフレイル予防に関する活動を行っております。

U R L:

https://u-s-d.co.jp/laboratory/

* ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社 について

・設立:2012年4月

・資本金: 338,310,000円

・代表者:代表取締役 中石 真一路(なかいし しんいちろう)

・所在地:東京都港区海岸1-9-11 マリンクス・タワー2F

・事業内容:聴こえ支援機器の設計・開発・販売

高精細音響技術「Sonic Brain(R)︎」を活用した聴覚および脳に関する研究開発および受託開発

各種店舗、 建築物および室内空間のサウンドデザイン企画、 制作コンサルタント業

スマートフォンアプリケーションの設計・デザイン・開発

スピーカーおよびアンプなどの音響機器の設計・製造・販売

PAおよびSR用音響機器の改修および修理

・URL :

http://u-s-d.co.jp/

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