東日本大震災から10年、内田麟太郎と植田真がおくる詩の絵本。

悲しみをかかえるひとへ向けた詩が一冊の絵本になりました。 「ぼくには ことばがない きみにかける ことばがない

ぼくは たんぽぽのわたげになろう きみが そらへとばす」

ひとりで辛い気持ちを抱えている人へ贈る詩の絵本が出来ました。

本書にある詩は、 東日本大震災を受けて『日本児童文学』から依頼があり、 2011年に掲載された詩です。

ぼくにはことばがない/きみにかけることばがないーーー震災にあった子どもたちに向けて書かれた詩が、 一冊の本になりました。

筆者は「一緒に頑張ろう」ではなく「ただ、 そばにいるよ」と語りかけます。 東日本大震災から10年。 新型コロナウイルスの感染拡大によって行動が制限され、

孤独を感じることも多い今、 ひとりでいる人にそっと寄り添う、 静かで美しい絵本。 子どもにも、 大人にもおすすめです。

震災にあった子どもをはげます詩。

そんな思い上がった詩は書けませんでした。

詩を書けない詩を、 書きはじめました。

それを助けてくれたのは……。

あなたのところへも、 小さな風がとどきますように。

ー内田麟太郎ー

生きていると、 色々なことが起こります。

その都度、 それを乗り越えていくというのは、 なかなか大変なことです。

この絵本を手に取ってくれた方が、 すこしでも軽やかな気持ちになってくれるとこができたらと、 やわらかく親しみの持てる絵を描こうと思いました。

ー植田真ー

読者からの声

発売前から気になっていて、 手に取り実際に読むと心が救われるような自分がいました。 手に取った方、 だれもが顔を上げ前に進めるような本だと感じました。

言葉も絵も心に迫るものがあり、 涙腺がゆるんでしまいました。 東日本大震災から10年…何度も被災地に足を運びましたが、 今でも当時の状況が鮮明に浮かんできます。

ひばりに

内田麟太郎/詩 うえだまこと/絵

4歳から

24ページ

定価(本体1,300円+税)

ISBN9784752009474

発売日2021年2月 2日

内田麟太郎(うちだ りんたろう)

福岡県生まれ。 絵本作家、 詩人。 『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん賞、 『うそつきのつき』(文溪堂)で小学館児童出版文化賞、

『くじらさんのーたーめならえんやこーら』(鈴木出版)で日本絵本賞受賞。 その他の作品に『ともだちや』(偕成社)など多数。

うえだまこと(植田真)

静岡県生まれ。 画家。 絵本や装画を多く手がける他、 絵画制作、 ライブペインティング、 音楽など幅広く活動。

『マーガレットとクリスマスのおくりもの』(あかね書房)で日本絵本賞を受賞。 絵本に『スケッチブック』(ゴブリン書房)、 『ぼくはかわです』(WAVE出版)、

『りすとかえるとかぜのうた』(BL出版)など多数。