サッカー・長友佑都選手によるひとり親支援プロジェクト「#ひとり親をみんなで支えよう」、第5弾支援プログラムとして社会的包摂サポートセンターによる過去最大規模の「DV相談員の育成・採用」を支援

DV相談件数が 過去最多に。DV被害者も実質的な”ひとり親”として捉え、DV実態の啓発キャンペーン「#DVの10の真実」を展開

認定NPO法人フローレンス(代表理事:駒崎弘樹、 所在地:東京都千代田区)は、

サッカー・長友佑都選手とのクラウドファンディングで募った約5,000万円の寄付を原資としたひとり親支援プロジェクト「#ひとり親をみんなで支えよう」による第5弾支援として、

新型コロナウイルス感染症の流行下でDVに関する相談が急増していることを受け、 DV被害に遭われている方についても実質的な”ひとり親”として考え、

DV被害者の支援を行う一般社団法人社会的包摂サポートセンター(代表理事:熊坂義裕)・全国女性シェルターネットによる過去最大規模の「DV相談員の育成・採用」を支援し、

DV相談体制の強化を実現しました。

* DV相談員の新規募集が求められる背景

新型コロナウィルス感染症の流行によって、 外出自粛、 休業等が行われる中で、 DV加害者の在宅時間が増え、 DV被害件数が世界中で増加していると言われています。

日本でもコロナ禍において、 2020年度、 全国の配偶者暴力相談支援センターに寄せられたDVに関する相談件数は、

前の年度より約4,700件増え11万9,276件と過去最多に。 前年の同時期に比べて約1.4倍から1.6倍となりました。

また、 今回初めて調査項目に加えた同居している未成年の子どもへの虐待の有無では、 子どものいる相談者のおよそ60%で虐待があるとみられ、

DVの増加・深刻化が懸念されています。

急激な相談件数の増加に対応するためにも、 配偶者や恋人、 パートナー、 親密な人による暴力の相談を受け、 状況に応じて適切な支援情報を提供し、

問題解決のために寄り添う相談支援のプロフェッショナルの採用・育成が急務となっています。

感染症の流行下で、 DVに関する相談が急増していることを受けて、

DVの実態を広く知っていただくために「#DVの10の真実」と銘打った啓発キャンペーンをWebで2020年9月28日より展開。

併せてDV相談員募集のためのキャンペーンサイトをオープン。 過去最大規模の「DV相談員の育成・採用」を行い、 より多くの相談に対応し、

DV被害者を支援できる体制構築の支援を行いました。

キャンペーンサイト :

https://www.since2011.net/recruit2020/

* 成果

DV相談員は、 当事者の困難を聴き取り支援へつなげる「窓口」です。 相談者に寄り添い、 課題を整理し、 適切な支援につなぎます。

相談業務を実施するまでには手厚い研修を用意しており、 DV相談未経験者も応募いただけるものとしました。 資格や経験は問わず、 社会福祉士、 精神保健福祉士、

臨床心理士等の資格をお持ちの方や、 相談援助経験、 行政でのお仕事経験がある方を歓迎としました。

採用・育成プロセスの中では、 2日間のワークショップ・eラーニングなど、 専門家による1,000分を超えるオリジナルコンテンツを用意。 結果、

人材のリクルートと育成に悩んでいたDV被害女性支援の領域に、 ITスキルを使った効果的な募集と研修システムを提供できたことで、

40人もの新たな人材が相談支援の現場にもたらされました。

<採用プロセス>

オンライン書類選考

オンライン面接選考

オンライン研修:2日間のライブ授業とeラーニングの受講

ロールプレイング面接:現場の状況を想定してオンラインで面接とロールプレイングの実施

短期インターン選考:全国の相談拠点にて実際に相談員と実務を行う

内定(2021年12月)

* 一般社団法人社会的包摂サポートセンター 事務局長 遠藤智子氏 コメント

今回、 ひとり親支援プロジェクト「#ひとり親をみんなで支えよう」と認定NPO法人フローレンスのサポートを得て、

全国規模で「DV相談支援員」の採用を進めることができたのは、 日本の民間DV被害者支援史上、

MLが導入されたこと(2004年くらい)の次くらいに画期的なことだったんじゃないかと思う。 本当にお世話になりました。

民間団体はどこでも次世代育成に悩んでいるが、 とりわけDV被害者支援ではむつかしい。 新人採用は「危険」だからだ。 DV加害者は被害者を追跡するため、

支援団体も加害者のターゲットになる。 加害者に襲撃されたり訴訟されたりしてきた彼女たちの「見知らぬ者」に対する視線は厳しい。 生半なことでは、

「支援の輪」には入れない。 加害者の襲撃があるので、 事務所の住所は非公開なのだからハローワークも使えない。

今回、 「全国規模」で募集することで、 個々の団体へのリスクを軽減することができ、 ネット活用でさらにリスクを少なくすることができた。

オンライン面接や研修などの募集と育成のスキームを提供してくれた認定NPO法人フローレンスの皆さんは日本のDV被害者支援の崩壊を救ったと言ってもいいのじゃないだろうか。

皆さんのおかげで日本の支援団体がこれまで培ったDV被害者支援のエッセンスを後継者に渡すことができます。

「大先輩の目の黒いうち」にぎりぎり間に合ったタイミングです。 今後もそのスキルを女性支援に役立ててくださればこんなに嬉しいことはありません。 期待しています!

* メディア掲載

「DV」に関する10の真実、 知っていますか?あなたの周りに加被害者がいる可能性も。 (BuzzFeed)

https://www.buzzfeed.com/jp/reonahisamatsu/dvhigai

コロナ禍でDV相談 急増…生活不安やストレス増長(読売新聞)

https://www.yomiuri.co.jp/life/20210130-OYT8T50044/

3人に1人の女性がパートナーから暴力を振るわれている日本のDV問題を知って欲しい(ハフポスト)

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story-domestic-violence-in-japan_jp_5f73dc1bc5b6374c5585fbb0

* ひとり親支援プロジェクト「#ひとり親をみんなで支えよう」概要

ひとり親家庭の約半数は貧困状態にあり、 20代のシングルマザーに限れば約8割にものぼります。 非常に厳しい状況にもかかわらず、

新型コロナウイルスによる影響で更に状況は深刻になっています。 現場で支援を続ける私たちのもとには、 収入が減り生活が困窮する家庭の声が日々届いています。

そんな状況を知り自身もひとり親家庭で育った長友佑都選手が、 ひとり親家庭を支えるためにプロジェクトを立ち上げました。 クラウドファンディングで資金を集め、

国内の親子領域の課題解決実績をもつ認定NPO法人フローレンスを協働パートナーにひとり親家庭に直接支援を、 さらにはひとり親家庭の全国ネットワーク、

全国の団体を通じてひとり親家庭や経済的に困窮する家庭を支えます。

* ひとり親支援プロジェクト「#ひとり親をみんなで支えよう」プロジェクトメンバー

・長友佑都 (34)

愛媛県出身

プロサッカー選手。 オリンピック・マルセイユ所属。 2013年アジアサッカー連盟から国際最優秀選手賞に選出。 日本代表としても活躍し、

ワールドカップ3大会連続出場、 アジアカップ3大会連続出場などの実績を持つ。 自身がひとり親家庭で育った経験から、

今回のひとり親支援を目的としたクラウドファンディングの立ち上げに至る。

・認定NPO法人フローレンス

https://florence.or.jp/

現在所属スタッフ約700名規模・国内有数の認定NPO法人です。 安価な病児保育の提供などを通じたひとり親家庭の支援は12年の実績があります。

困窮世帯に食品を宅配してアウトリーチを行う支援活動モデルである「こども宅食」の運営と、

このモデルを日本全国に普及させる中間支援組織である「こども宅食応援団」の事務局を運営しています。

* 協働パートナー

・一般社団法人社会的包摂サポートセンターhttps://www.since2011.net/

https://www.since2011.net/

一般社団法人社会的包摂サポートセンターでは、 2011年から、 寄り添い支援事業、 人材育成事業、 政策提言事業などを展開しています。

様々な困難を抱えながら支援にたどり着けずにいる人や、 社会的に排除されがちな人(生活困窮者、 高齢者、 外国人、 セクシュアルマイノリティ、

DV・性暴力被害者など)への多角的な支援をおこなう「よりそいホットライン」事業では、 平成29年度、 23万件あまりを受電し支援を行ってきました。

ひとり親支援プロジェクト「#ひとり親をみんなで支えよう」特設サイト

https://save-singleparent.org

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