上半期ベストセラーランキング発表! 『推し、燃ゆ』が書籍総合第1位、『JR上野駅公園口』が文庫部門で三冠!

『推し、燃ゆ』が書籍総合第1位、『JR上野駅公園口』が文庫部門で三冠! 河出書房新社が総合/単行本フィクション・文芸書部門、文庫部門で第1位の快挙

出版取次大手の日本出版販売株式会社(以下、 日販)と株式会社トーハン(以下、 トーハン)は1日、

2021年上半期のベストセラーランキングを発表しました(集計期間:2020 年11 月24 日~2021 年5 月21 日)。

日販、 トーハン両社の上半期ベストセラーランキングで、 宇佐見りん『推し、 燃ゆ』が総合第1位に輝きました。

日販調べの上半期ランキングで小説/フィクション作品が「書籍総合」第1位となったのは、 2013年上半期の村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、

彼の巡礼の年』以来8年振り。 また、 本作は5月31日に発表された「第14回オリコン上半期“本”ランキング 2021」文芸書部門でも第1位となり、

小説部門の三冠を達成。

同日発表された「文庫部門」では、 柳美里『JR上野駅公園口』が日販、 トーハンともに第1位、 オリコン上半期“本”ランキング

2021「文庫ランキング」でも第1位に輝き、 文庫部門で三冠達成の快挙となりました。

* 『推し、 燃ゆ』が2021年上半期書籍総合・文芸書部門第1位!

宇佐見りん『推し、 燃ゆ』は、 ままならない人生を引きずり、 祈るように推しを推す高校生のあかりを主人公とした小説。

本年1月に第164回芥川龍之介賞を受賞。 著者の宇佐見りんさんは受賞時21歳、 第130回芥川賞を同時受賞した綿矢りさ、

金原ひとみ両氏に次ぐ史上3番目の若さでの受賞となったことも大きな話題となりました(デビュー作『かか』は2020年9月に第33回三島由紀夫賞を史上最年少受賞)。

その後、 2021年本屋大賞へのノミネート、 世界8カ国・地域での翻訳出版決定、 第7回沖縄書店大賞「小説部門」大賞受賞と注目を集め続け、

現在までの発行累計部数は50万部を超えています。

また、 6月17日には、 人気女優・モデルの玉城ティナさん朗読によるオーディオブックの発売も決定しております。

* 『JR上野駅公園口』が2021年上半期文庫部門第1位!

柳美里『JR上野駅公園口』は、 連作「山手線シリーズ」の5作目にあたり、 高度経済成長の中、 その象徴ともいえる「上野」を舞台に、

福島県相馬郡(現・南相馬市)出身の一人の男の生涯を描いた小説。

2020年11月に英語版『TOKYO UENO STATION』(モーガン・ジャイルズ訳)が全米図書賞(翻訳文学部門)を受賞。 2018年、

日本の文学作品として36年ぶりの受賞となった多和田葉子『献灯使』の英語版『The Emissary』(マーガレット満谷訳)に続く快挙となりました。

世界中の各紙誌、 各賞で「ベストブック」にも選出され、 大きな話題を呼んだ本書は、 現在までに累計発行部数43万部を超えています。

また、 現在柳美里さんは「山手線シリーズ」の最新刊にして『JR上野駅公園口』と対をなす作品『JR常磐線夜ノ森駅』の執筆に取り組んでいます。

【書誌情報】

書名:推し、 燃ゆ

著者:宇佐見りん

定価:本体1,400円(税別)

仕様:46判/128ページ

ISBN:978-4-309-02916-0

発売日:2020年9月11日

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029160/

【著者プロフィール】

宇佐見りん(うさみ・りん)

1999年、 神奈川県出身。 2019年、 19歳の時に執筆した『かか』で第56回文藝賞、 また2020年、 第33回三島由紀夫賞を史上最年少で受賞。

2021年、 『推し、 燃ゆ』で第164回芥川賞を受賞。

書名:河出文庫 JR上野駅公園口

著者:柳美里

定価:本体600円(税別)

仕様:文庫判/184ページ

ISBN:978-4-309-41508-6

発売日:2017年2月7日

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309415086/

※単行本書誌

定価:本体1,400円(税別)

仕様:46判上製/192ページ

ISBN:978-4-309-02265-9

発売日:2014年3月19日

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309022659/

【著者紹介】

柳美里(ゆう・みり)

1968年生まれ。 高校中退後、 東由多加率いる「東京キッドブラザース」に俳優として入団。 86年演劇ユニット「青春五月党」を結成。

93年『魚の祭』で岸田戯曲賞、 97年『家族シネマ』で芥川賞を受賞。 2000年以降「自殺」をテーマにした『JR高田馬場駅戸山口』、 『JR品川駅高輪口』、

『JR上野駅公園口』を刊行。 16年刊『ねこのおうち』は読者の感動を呼び、 話題作となった。 「国家とは何か?」という問題に挑んだエッセイ集『国家への道順』、

東日本大震災以降の南相馬を舞台にした戯曲『町の形見』、 山折哲雄との対談集『沈黙の作法』他著書多数。