鶏卵の摂取による「認知機能改善効果」を明らかにしていきます。令和3年度イノベーション創出強化研究推進事業に採択。

鶏卵で人々の健康に寄与したい!社会課題の解決を目指して。2021年度から3年間のプロジェクト、審査結果が5月13日(木)に公表。

キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、 代表取締役 社長執行役員:長南 収、 以下キユーピー)は、

生物系特定産業技術研究支援センター(以下生研支援センター)が公募する、 「令和3年度 イノベーション創出強化研究推進事業※1」に応募し、

「鶏卵市場拡大に向けた卵の認知機能改善研究と付加価値鶏卵の開発」のテーマで採択※2されました。 この事業は、

農林水産業・食品産業の発展や新たなビジネス分野の創出につながる基礎・応用・開発の各段階における研究開発を対象としています。 キユーピーはこのうち、

「応用研究ステージ」にて、 鶏卵の認知機能改善効果を明らかにし、 その機能性成分を高含有する付加価値卵の開発を、 五者共同で目指します※3。 ※1

従来の常識を覆す革新的な技術・商品・サービスを生み出していくイノベーションの創出を目的とした、

「知」の集積と活用の場による研究開発を重点的に推進する提案公募型の研究開発事業。

※2 令和3年度「イノベーション創出強化研究推進事業」の公募における審査結果について:

https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/innovation/news/2021/139231.html

※3 共同研究機関:国立大学法人東京大学、 学校法人東京医科大学、 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所、

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)

さまざまな機能性が期待される鶏卵。 認知症の発症リスク低減も示唆。

キユーピーグループは、 国内の鶏卵生産量の約1割を取り扱う、 “卵の会社”でもあります。 鶏卵を使用した商品の開発はもちろん、

鶏卵の機能性に関する研究をかねてより行ってきました。 鶏卵は、 含まれる栄養素の種類も多く、 体内でのタンパク質利用効率やアミノ酸スコアの高い食品です。

そのため、 鶏卵が健康に与える機能性は古くから注目されていますが、 その詳細については立証できていない部分も多いのが事実です。 世界でも類を見ない、

超高齢社会となった日本において、 重大な社会課題の一つとして「認知症」が挙げられます。 実は、 その発症リスク低減に、

鶏卵の摂取が寄与していることが示唆されているのです。

65歳以上の「5人に1人が認知症」の時代へ。 社会課題解決につながる研究開発を。

本研究では、 鶏卵の摂取による「認知機能改善効果」を明らかにするとともに、 改善に関与する成分を特定し、 その効果をヒト試験で確認することを目的としています。

さらには、 機能性成分を高含有する付加価値卵の開発にもつなげていきます。 「平成29年版高齢社会白書」(内閣府)によると、

2012年は認知症高齢者数が462万人と、 65歳以上の高齢者の約7人に1人(有病率15.0%)でしたが、 2025年には約5人に1人になると推計されています。

しかしながら、 現在、 認知症に対する効果的な治療法は存在していません。 鶏卵およびその関与成分の摂取による認知症の予防を明らかにすることができれば、

膨れ上がる医療費の低減に寄与するだけでなく、 農林水産業・食品産業の発展につながることが期待されます。

キユーピーは、 “2030年にどうありたいか”を「キユーピーグループ 2030ビジョン」としてまとめ、

その一つに「サラダとタマゴのリーディングカンパニー」を掲げています。 そのありたい姿を具現化する取り組みの一つとして、

鶏卵の価値向上と世界の人々の健康に貢献する研究開発を、 今後も進めていきます。

本研究開発の概要は下記の通りです。 1. 研究期間:2021(令和3)年度から2023(令和5)年度までの3年間

2. 研究開発テーマと研究体制:「鶏卵市場拡大に向けた卵の認知機能改善研究と付加価値鶏卵の開発」

1)ヒト試験で、 鶏卵の認知機能改善効果を世界で初めて調査・確認する。

2)鶏卵に含まれる認知機能改善効果の成分を同定し、 ヒト試験で効果を確認する。

3)認知機能に関わる機能性成分を高含有する付加価値鶏卵を開発する。図:研究テーマと体制

図:研究テーマと体制