複雑な歴史がよくわかる!もしも、「明治14年の政変」がミュージカルだったら?!

「歴史の事件」を広報マンの目線で「プレスリリース」に仕立てたらどうなるか。 NECパーソナルコンピュータのカリスマ広報マン・鈴木正義さんを講師としてお迎えし、

弊社の新書編集長にその極意を伝授してもらいました。

その様子を記事化し、 集英社インターナショナル公式noteにて公開中です。 * 記事タイトルとURL

「そうだ、 カリスマ広報の鈴木さんから歴史的事件をプレスリリースにする極意を伝授してもらおう!」

https://shueishaintbooks.com/n/n6c9740f5b2b2

* 記事内容

「大政奉還」や「本能寺の変」などを、 広報マンの目線でプレスリリース化して話題のNECパーソナルコンピュータの広報担当・鈴木正義さん。

その取り組みの面白さに着目し、 鈴木さんとインターナショナル新書編集長・土屋とのコラボが実現しました。

今回取り上げた歴史的事件は「明治14年の政変」です。

「明治14年の政変」は、 近代日本の大転換点。 歴史教科書に載っていますが、 登場人物が多く複雑なため、 知名度はイマイチ!? そこで、

この「複雑怪奇」と呼ばれる政変を、 リリースにしてみたら、 なんと「すっきり、 楽しく、 よくわかる」のです。明治14年の政変、

人物相関図

明治14年の政変、 人物相関図

* 出来上がったリリースは、 なんとミュージカル?!

報道関係者各位

明治14年10月12日

明治政府歌劇団

ミュージカル「明治14年~新政府のリーダーたち~」初公演のお知らせ

大隈重信、 伊藤博文、 黒田清隆のトリプル主役が織りなす愛憎劇

明治政府歌劇団(所在地:東京霞が関、 太政大臣:三条実美)は本日、 国会開設の詔勅の発表にあわせ、

その裏側の人間ドラマを描いたミュージカル「明治14年~新政府のリーダーたち~」の公演を発表します。

怒涛の展開と、 3人の主人公の心象を描き出した繊細なシナリオで織りなす政治劇が、 この秋、 初公演を迎えます。

【あらすじ】

明治維新の立役者であった大久保利通の死後、 次世代のリーダーとなる伊藤博文、 大隈重信、 黒田清隆は、 それぞれの野心、 それぞれの懸念を胸に、

自由民権運動の盛り上がる中、 新政府の舵取りにあたっていました。 しかし、 立憲政治を目指す立場で一枚岩と思われていた大隈、 伊藤の関係は、

大隈による裏切りでギクシャクしはじめます。

そこへ、 もう一人の有力者黒田清隆は、 北海道開拓使の官有物を不当払い下げのスクープから足元をすくわれます。

一体誰がスクープをリークしたのか?疑心暗鬼の黒田は、 大隈を疑い始めます。

新政府で孤立を深める大隈、 その背後には、 三田にある有名大学創設者F氏の影がちらつきます。 さらにドイツ憲法推進派の切れ者井上毅、

政商五代友厚といった個性派が脇を固めるなか、 自由民権運動は巨大なうねりとなって新政府にのしかかります。 新政府はついに3つの決断をすることに…

【みどころ「序」】

「五箇条の御誓文」にうたわれていることもあり、 議会開設は新政府にとって規定路線となっていました。 一方で西南戦争により国庫は疲弊し、

財政再建も喫緊の課題となっていた新政府内では、 2大勢力の1つである薩摩は財政再建を優先、 一方の長州は議会開設を進めたい意向でした。

そのなかで後ろ盾のない大隈は絶妙なバランスで新政府内で自分の立ち位置を見つけていました。 財政再建では黒田と手を握り、 議会開設では伊藤と合意し、

微妙ながらも大隈を軸に全員が一つの未来を確かめあっていたのでした。

挿入歌「熱海会議で話そうよ」(歌:伊藤、 大隈、 黒田)

【みどころ「破」】

そんなバランスに最初の亀裂が生じたのは議会開設にむけた意見書でした。 右大臣・岩倉具視の求めに応じて、 伊藤博文、 井上馨、 黒田清隆、

山形有朋ら有力政治家が議会開設についての意見書を提出する中、 開明派の大隈はなぜか意見書を提出しません。

ところが大隈は突然左大臣(岩倉より上位)に密奏という形で意見書を提出、 その内容は伊藤らの意見よりもさらに急進的なイギリス議会方式であった。

頭越しの裏切り行為に伊藤は激怒します。

挿入歌「俺、 聞いてないんだけど」(歌:伊藤博文)

【みどころ「急」】

密奏事件は、 大隈が伊藤に謝罪し、 新政府はふたたび安定を取り戻したかに見えました。 しかし、 北海道開拓使の官有物を不当に安い金額で民間に払い下げるという、

どこかで聞いたような事件で黒田が批判の標的にされます。 唐突にでてきたスクープ、 一体だれが? 黒田の頭には北海道利権で三菱とつながりのある福沢諭吉、

そことつながる大隈の名前が浮かび上がります。

挿入歌「大隈、 おまえなのか」(歌:黒田清隆)

この件で勢いを増す自由民権運動にこらえきれなくなった政府は、 北海道開拓使払い下げの取りやめと、 議会開設を決断します。 そして、

意見書で大隈から裏切られた伊藤、 おなじく大隈に裏切りの疑惑を持つ黒田、 ついに新政府は大隈の追放を決断することになります。

このような人間ドラマから藩閥体制、 欽定憲法という戦前の国家体制、 さらにその後の戦争の時代へと日本は走り始めます。

エンディング曲「薩長で行こう」(歌:伊藤博文、 黒田清隆、 他薩長勢オールキャスト)

配役:

伊藤博文:長州出身。 薩摩と長州のパワーバランスに気を遣う調整役タイプ。 当初はイギリス議会方式派であったはずだが、 井上毅の入れ知恵であっさり乗り換えるなど、

主体性のなさも。 のちに日本初の総理大臣になることは本人が一番想定外だったのではないか。

黒田清隆:薩摩出身。 本音としては議会開設などどうでもよく、 経済優先派。 北海道開拓に熱心で、

薩摩ネットワークを活用してこの資産を五代に払い下げようとするが脇が甘く、 東京横浜毎日新聞砲を食らってしまう。 文春砲の先駆けである。 先駆けといえば、

現代においても似たような疑惑があった気がしてならないが、 持病の悪化ということで退任した令和の宰相と違い、 黒田はその後総理大臣など要職を歴任する。

大隈重信:肥前出身。 テスト前に「全然勉強してないよ~」と言っておきながら最高点をだして嫌われるタイプ。 肥前というマイナー藩出身でありながら、

政治手腕でトップの参議に昇り詰める。 在野の福沢諭吉にはたびたびアドバイスをもらっているらしい。

その後自身が設立した現在の早稲田大学が慶応とライバル関係となることは想像もしていなかったと思われる。

<本件についてのお問い合わせ>

明治政府歌劇団:

[email protected]

*本リリースの公演名、 団体名、 メールアドレスは架空のものです。

* なぜ、 「明治14年の政変」なのか?

2021年2月にインターナショナル新書より久保田哲著『明治十四年の政変』を刊行しました。 おかけさまで売れ行き好調のロングセラー、 重版となっています。

書名:『明治十四年の政変』インターナショナル新書

著者名:久保田哲(日本政治史学者)

定価:1,012円(10%税込)

発売:2021年2月5日

頁数:280ページ

発行:集英社インターナショナル

発売:集英社

書籍詳細ページ:

http://ow.ly/DL8F50FMFsC

■テレビでも、 明治14年の政変が取り上げられます。

NHKBSプレミア『英雄たちの選択』「伊藤vs.大隈 “日本”を決めた政変の真相」2021年8月11日(水)午後8:00~放送予定

明治14年の政変をテーマに放映される予定です。 『明治十四年の政変』の著者・久保田哲さんがスタジオゲストとして登場します。

https://www.nhk.jp/p/heroes/ts/2QVXZQV7NM/episode/te/1712RXXXKV/

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