BABYMETALプロデューサー・KOBAMETALが、メタル・エッセイストとして文壇に挑戦 !?

“新しいメタルの誕生”をテーマにメタルダンスユニット「BABYMETAL」を立ち上げ、

さまざまなプロジェクトを展開してきたプロデューサー・KOBAMETAL(コバメタル)。 そんなKOBAMETALの2作目となる著書『鋼鉄(メタル)っぽいのが好き

-人生9割メタルで解決-』(KADOKAWA)が9月29日に発売。 これを記念した特別イベントが、 9月30日、 タワーレコード渋谷店で開催された。

本誌は、 2020年12月~2021年7月にかけてニュースサイト「ダ・ヴィンチニュース」で連載され、 好評を博したエッセイ「KOBAMETAL

メタル・ハートで常識を覆せ! メタルか? メタルじゃないか?」に加筆し、 さらに倍以上の「KOBAMETALのシン・メタル論」を追加した一冊。

BABYMETALを率いて世界を駆け巡り、 培ってきた“メタル・ハート(鋼鉄の魂)”で、 世の中のあらゆる事象をズバズバと斬りまくる。 そんな、

メタル・エッセイストならではの視点が痛快な“メタル本”となっている。

イベントに先行して実施された囲み取材では、 KOBAMETALより、 著書について以下の思いが語られた。

――本書のアピールポイントは?

『鋼鉄(メタル)っぽいのが好き』というタイトルですが、 内容は100%メタルじゃないところですね。 ワタクシ自身はメタルの強い心と、 柔軟な頭をもって、

何事もバランスよくやっていこう……という考え方なので、 それを楽しく書きまとめられたかなと思っています。

――副題の“人生9割メタルで解決”について。 ご自身でも、 メタル・ハートを持っていたからこそ乗り越えられた出来事や、 エピソードはありますか?

特定の出来事ではないのですが、 今は時代の流れが速いし、 いろんな情報が溢れかえっていて。 そんななかで、 自分はいちばん何を大事にしていくべきか?

流行り廃りに流されないようにするためにも、 “自分のなかの軸”としてメタルのハートがあって、 本当に良かったなと思っています。

堅苦しいことを言ってしまいましたが、 本書はそんなに真面目な本ではないので、 かしこまらずに軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです(笑)。

メタル・エッセイストとしてKOBAMETAL初の文豪スタイルで登壇

このたび開催された出版記念イベントには、 集まったファンを前に、 感染症対策を考慮して、

事前に寄せられた質問にKOBAMETALがQ&A方式で答えていくというスタイルで実施された。

KOBAMETAL自身も今回は“メタル・エッセイスト”ということで、 ステージには文豪風の和装スタイルで登壇。 「ちょっと調子に乗っちゃいました」と話し、

ファンたちの笑いを誘った。

来場者からの質問と、 それらに対するKOBAMETALの回答は以下の通り。

――新しいこと・斬新なことを実現するために、 どの程度の感度で業界の流れ・新しい技術などの情報をチェックしていますか?

自ら見つけることもあれば、 人に教えてもらうこともあるので、 情報収集の仕方はさまざまですが、 ワタクシの場合、 ライブの演出に関しては、

先にストーリーやイメージから考えています。 そうしてビジョンが固まったら、 THE FOX GOD CREWという優秀なスタッフたちといっしょに、

それを具現化する方法を考え、 次のステップに進む……という感じですね。

――先日、 10年間応援してきたアイドルグループが解散し、 10月にはBABYMETALもライブ活動を封印されるということで、

人生の楽しみを2つ同時に失うことになってしまいました。 人間の寿命は、 趣味がある人の方が長くなる傾向にある……とのことなので、

新しい趣味を見つけたいのですが、 何かオススメはありますか?

人って、 その価値や大切さを、 失ってからはじめて気づくことが多いんですよね。 アーティストも、 亡くなってから評価が上がることはよくあるし、

別れた恋人のことを後になってから女々しく思う、 行きつけの飲食店が閉店してしまって残念、 とか。 世の中の時間って自分を基準に進んでいる訳ではないし、

永遠ではないと思うので。 だから、 今あることを当たり前と思わずに、 感謝の気持ちを大切にしたら良いと思っています。 なので、 気持ちを切り替えて、

応援したくなる新しいアーティストを探すなど、 自分からどんどん新しい出会いを求めていったら良いと思います。 時間はかかるかもしれませんが、 探し続ければ必ず、

見つかると思いますよ。

――KOBAMETALさんはBABYMETALのTシャツが、 これまで何種類発売されているか把握されていますか?

私はBABYMETAL公式Tシャツを収集保存していて、 コレクションは現在、 308種類。 あと1着でフルコンプリートとなります。 これからもずっと、

応援をしております!

すごいですね! そんなに出ていたとは知りませんでした。 先ほどの質問への回答ではないですが、 好きなものを見つけて、

それの収集保存に夢中になるのも楽しいですよね。 今はシェアリングやサブスクが流行っていて、 他にも断捨離とか、 ミニマリストとか、

物を持たない・こだわらないスタイルの人が増えてきていますが、 こちらの方のように“好きなアイテムを手元に残したい”という気持ちも大事だと思うので、

今後とも御贔屓のほど、 よろしくお願い致します (笑)。

――思春期の娘とケンカしているときは平気なのですが、 たまに素直になって話してくれるときに、 気恥ずかしくて目を見て話せません。 ダメな父親でしょうか?

この質問の意図を図るには、 なかなかスキルが試されますが、 男性らしさや、 父親らしさを意識するあまり、

娘さんに対して「格好つけないと」という気持ちになってしまっているんでしょうかね? あまり気を張らずに、 素直に受け止めたらいいのでは?と思いますよ。

“心のパンツ”なんて言葉もありますが、 フィルターを1枚外してみて、 もっとオープンに接してみてはいかがでしょうか?

――自分の気持ちを曲げることが苦手で、 茨の道と分かっていても自分に正直に進んでしまいます。 もう少し柔軟に考えれば世界も広がると分かっているのですが、

KOBAMETALさんはどう思いますか?

そのような状況に陥ることはよくありますよね。 でも、 そういうときこそ、 自分の勘や信念を信じた方が良いと思いますよ。 本書でも触れていますが、

何が起きてもブレない心(メタル・ハート)を持つのはとても大事なことで。 それはある意味、 自分自身の物差しであったり、 いかなる状況でもこれだけはゆずれない、

外せないという価値基準にもなると思うんです。 そうしたブレない心と同時に“柔らかい頭”も持てば、 視野はどんどん広がっていって。 全てはバランスだと考えていて、

硬すぎても柔らかすぎてもダメで、 “ちょうど良いバランス”があるんですよね。 なので、

そのバランス感覚をイメージしながら人生を波乗りしてみたらいかがでしょうか?

このようにさまざまな質問にメタルっぽい回答を繰り出していった。

“KOBAMETAL印”付のイベント限定のポストカードも!

さらに、 今回はコロナ禍に配慮した来場の記念品として、

来場者にはKOBAMETAL自らが押印した稀少な“KOBAMETAL印”付のイベント限定のポストカードがプレゼントされた。

最後はKOBAMETALより以下の挨拶もあり、 イベントは盛況のうちに終了した。

本日は皆様、 お忙しい中、 足をお運びいただきましてありがとうございました。 もしよろしければ、 お知り合いのガチメタルファンの方々にも、

本書をオススメしていただけますと嬉しいです。 ワタクシ自身もガチメタル出身ですが、 そこからいったん離れて、 世の中を広く見たことで、

さまざまなおもしろい発見がありました。 そして、 その経験があったからこそ、 メタルの素晴らしさも改めて認識することができたので、

メタルをさらに発展させていくため……というと大げさですが、 メタルを愛する皆さんには、 ぜひ手に取っていただいて、 ご一読いただけますと幸いです。

ちなみに、 この度のイベントが実施されたタワーレコード渋谷店では、 現在、 8F SpaceHACHIKAIにて、

BABYMETAL結成10周年イヤーの集大成となった日本武道館10公演および、 そちらの映像作品『10 BABYMETAL

BUDOKAN』発売を記念した企画展「10 BABYMETAL BUDOKAN – EXHIBITION – 」も開催中(10月10日まで)。

本書でKOBAMETALおよび、 BABYMETALの世界観に惹かれた人は、 こちらの企画展にも足を運んでみてはいかがだろう。

(取材・文/田井成樹 撮影/神保達也)

KOBAMETAL(コバメタル)

プロデューサー、 作詞家、 作曲家、 エッセイスト。 メタルの神・キツネ様のお告げを届けるメッセンジャー、 そしてBABYMETALをプロデュースし、

世界へと導いたマスターマインド。 近著として『10 BABYMETAL LEGENDS』(ぴあ)を上梓。

Twitter:@KOBAMETAL_JAPAN Instagram:@kobametal_official

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