日本インターベンショナルラジオロジー学会(日本IVR学会)、「子宮筋腫を切らずに治療」するUAE(子宮動脈塞栓術)の一般向けリーフレットと動画による情報提供を開始

日本インターベンショナルラジオロジー学会

日本インターベンショナルラジオロジー学会(日本IVR学会)、「子宮筋腫を切らずに治療」するUAE(子宮動脈塞栓術)の一般向けリーフレットと動画による情報提供を開始

日本インターベンショナルラジオロジー学会(略称:日本IVR学会、 理事長:兵庫医科大学病院主任教授・山門亨一郎)は、

UAE(子宮動脈塞栓術)の啓発を目的とした一般向けリーフレット「子宮筋腫に切らない手術──UAE(子宮動脈塞栓術)」の作成と、 動画「UAE治療

描き続ける篇」の配信を開始しました。 ■子宮筋腫に切らない手術―UAE(子宮動脈塞栓術)リーフレット

【リーフレットダウンロードページ】

https://www.jsir.or.jp/kaiin/guide_panf/

■動画「UAE治療 描き続ける篇」

https://www.youtube.com/watch?v=0l21jGsqceQ

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YouTube「日本IVR学会広報渉外委員会」チャンネル:

https://www.youtube.com/channel/UC8ZuOunRe6GP7ZisXJEg-PA

以前より配信しております動画もご覧ください。

■「UAE広報動画 イラスト解説編」

https://www.youtube.com/watch?v=MB-13qtjM98

子宮筋腫は子宮の筋肉層に発生する良性の腫瘍で、 婦人科腫瘍性疾患のなかで最も頻度が高く、 30歳以上の女性の20~30%に見られます*1, 2)。

無症状であれば治療の必要はありませんが、 月経過多や貧血、 頻尿、 腹部膨満感などの自覚症状が認められる場合は、 手術や薬による治療が必要になることがあります。

手術による治療としては、 子宮自体を取り除く子宮摘出術や、 子宮筋腫だけを取る筋腫核出術が行われてきました。 最近、

新たな治療の選択肢としてUAE(子宮動脈塞栓術)が注目されています。

UAEはカテーテルというごく細い管を使う治療法で、 足の付け根の動脈に刺したカテーテルを子宮まで進め、 小さな丸い粒で筋腫内の血管をふさぐことで腫瘍を小さくし、

症状を軽くするものです。 局所麻酔で行える“切らない手術”で、 「身体への負担が小さい」、 「社会復帰が早い」、 「子宮を残せる」、

「健康保険が使える」といった特徴があります。

リーフレットは、 学会ホームページからダウンロード可能です。 また動画に関しては、 日本IVR学会のウェブサイトや、

YouTubeの「日本IVR学会広報渉外委員会チャンネル」でも配信しています。

日本IVR学会では、 今後も様々な疾患で悩む患者さんを支えるため、 情報を提供していく予定です。

UAEの適応について

UAE(Uterine Artery Embolization: UAE, 子宮動脈塞栓術)は、 妊娠を希望される方、 筋腫が非常に大きい方、

悪性が疑われる方などには、 適応とならない場合があります。 また、 術後の合併症として、 感染や卵巣機能不全なども報告されているため、

治療後には引き続き経過観察が必要となります。 専門医にご相談ください。

IVRについて

IVR(アイ・ブイ・アール)とはInterventional Radiology(インターベンショナルラジオロジー:画像下治療)の略で、

様々な医療場面に広がりつつある治療法です。 X線やCT、 超音波などの画像診断装置で体の中を透かして見ながら、

細い医療器具(カテーテルや針)を入れて行う治療で、 外科手術のように腹部や胸部を切る必要がなく、 患者さんの体への負担が少ないという特徴があります。

日本インターベンショナルラジオロジー学会について

日本インターベンショナルラジオロジー学会(日本IVR学会)は1995年1月1日に設立、 2005年に一般社団法人となった、 日本医学会の分科会です。

会員数は3,224名(医師2,760名、 非医師464名)で、 IVR技術の発展と国内外との研究連携、 啓発などを主な目的として活動しています。

参考文献:

*1. E. 婦人科疾患の診断・治療・管理, 8. 腫瘍と類腫瘍 3) 子宮の腫瘍・類腫瘍 (1) 子宮筋腫」日産婦誌61巻5号N145, 2009

*2. 子宮筋腫とは(公益社団法人日本産科婦人科学会)

http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=8(2021年5月18日閲覧)