株式会社永廣堂本店×シーボン.共同研究「コリアンダー果実米麹発酵液」の開発及び肌への有効性について~日本農芸化学会発表~

株式会社永廣堂本店×シーボン.共同研究「コリアンダー果実米麹発酵液」の開発及び肌への有効性について~日本農芸化学会発表~

株式会社シーボン(証券コード4926)は、原料メーカーである株式会社永廣堂本店との共同研究により、新規独自原料「コリアンダー果実米麹発酵液」の開発に成功し、このコリアンダー果実米麹発酵液が、シミ抑制・保湿・ハリや弾力の向上・肌のバリア機能向上といった、多岐にわたる肌への有効性をもつことを明らかにしました。

本研究成果は2022年3月15日(火)~18日(金)日本農芸化学会2022年度大会において発表致しましたので、ご報告します。

* 研究の背景

「米麹」は日本古来の技術で発酵させたものであり、「植物素材」と組み合わせることで単独では得られない美容効果が期待できると近年関心を集めています。

一方、「コリアンダー果実」は世界最古のスパイスとも呼ばれ、薬効や食品分野での研究報告が豊富である一方で、皮膚への有効性に関する報告は多くありません。

そこで本研究では、「コリアンダー果実」と「米麹」を組み合わせて発酵させることで、これまでにない化粧品原料の開発を目指しました。

* 研究結果

■シミの原因を抑制する効果を確認

まず、シミの原因であるメラニン産生過程に必要な酵素チロシナーゼの阻害効果を測定しました。

その結果、未発酵のコリアンダー果実抽出液※よりもチロシナーゼ阻害効果が著しく増加していました。

また、美白の有効成分として有名な「コウジ酸」を含む米発酵液※と同様に高い阻害効果を示していました。

実際、コリアンダー果実米麹発酵液にコウジ酸が多く含まれていることも確認しています。 つまり、

コリアンダー果実米麹発酵液はシミを抑制する効果を持つことが期待できます。

※コリアンダー果実抽出液:未発酵のコリアンダー果実の抽出液。

※米発酵液:コリアンダー果実の発酵に用いた米麹菌の抽出液。

■角層への保湿効果が期待できる

次に、保湿効果を持つことで知られているアミノ酸の総量をHPLCにて測定しました。

その結果、コリアンダー果実抽出液及び米発酵液よりも豊富なアミノ酸を含有していることが解明されました。

これは、麹菌によってコリアンダー果実のタンパク質分解が進んだことで相乗的にアミノ酸含有量が増えたものと考えられます。 つまり、

コリアンダー果実米麹発酵液は発酵することによって、より高い保湿効果を持つ可能性が示されました。

■肌のハリや弾力を向上させる可能性がある

さらなる有用性を探索するため、皮膚細胞にコリアンダー果実米麹発酵液を添加した後の各遺伝子の発現量を調べました。

その結果、真皮線維芽細胞においてヒアルロン酸合成酵素であるHAS2の遺伝子発現量が優位に増加することを明らかにしました。

真皮のヒアルロン酸は多くの水分を蓄え、肌のハリや弾力を生み出しています。 つまり、コリアンダー果実米麹発酵液が肌のハリや弾力を向上させる可能性が示されました。

■肌のバリア機能を高める効果を確認

また、表皮ケラチノサイトにおいて肌のバリア機能に関連する複数の遺伝子が、コリアンダー果実米麹発酵液の添加によって発現増加することが分かりました。

そこで肌のバリア機能との関与をさらに調べるため、3次元表皮モデルの水分蒸散量を測定しました。

その結果、コリアンダー果実米麹発酵液の添加72時間後に水分蒸散量が優位に減少していました。 水分蒸散量が低い肌はバリア機能が高いことが報告されています。

つまり、コリアンダー果実米麹発酵液が肌のバリア機能を高める可能性が示されました。

乾燥肌や敏感肌は肌のバリア機能の低下が原因であることが指摘されています。

したがって、コリアンダー果実米麹発酵液が肌のバリア機能を高めることで乾燥肌や敏感肌に対し有用であることが期待できます。

* シーボン.について

シーボン.は、全国のシーボン.フェイシャリストサロン(会員制/直営96店舗、代理店4店舗)を中心に化粧品販売やアフターサービスを提供している化粧品メーカーです。

「美を創造し、演出する」という企業理念に基づき、化粧品の力を最大限に引き出す独自の方法として、ホームケア

(自宅でのスキンケア)+サロンケア(定期的なサロンでのプロのお手入れ)こそが、美肌への近道という結論にたどり着きました。

シーボン.は、唯一無二のビューティ・プログラムで、美肌を適えるブランドとしてこれからも展開してまいります。