気球による宇宙旅行を目指す岩谷技研、北海道スペースポートでの気球放球実験を5月第三週に実施

誰もが“宇宙の入り口”を体験できる旅客技術開発スタートアップ企業 北海道大樹町(本庁:北海道広尾郡大樹町、 町長 酒森正人)およびSPACE

COTAN株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町、 代表取締役社長兼CEO 小田切義憲)、 株式会社岩谷技研(本社:北海道札幌市、 代表取締役社長 岩谷圭介)は、

アジア初の民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(以下、 HOSPO)」の1,000m滑走路にて、

岩谷技研が開発中の気球の放球実験を2022年5月第三週に行うことをお知らせいたします。 岩谷技研がHOSPOで実験を行うことは今回が初めてとなり、

今後もHOSPOの施設等を活用した気球の開発や各種実験での連携・協力を行って参ります。

▊背景

2021年は民間有人宇宙旅行が注目を集め、 世界的に宇宙商業利用は加速し、 民間企業が数多く宇宙ビジネスに参画、

国主導の「宇宙開発」とともに民間による「宇宙産業」がさらに進化しています。 また、

2040年には世界の宇宙産業は100兆円超の巨大市場に成長すると予測されています(*1)なかでも現在巨額の費用がかかる宇宙旅行は、

宇宙空間に行くため特別な訓練(肉体的・精神的)が必要で一部の特別な方に限られるのが現実です。 その課題に対し、 岩谷技研は、

「誰もが特別な訓練や鍛錬を必要とすることなく、 幼児から年配者まで全ての人を宇宙の入り口まで連れていくこと」をミッションに掲げ、

今後2年以内の気球による宇宙旅行の実現を目指して、 ガス気球と気密キャビンの開発を進めています。

*1 :Morgan Stanley “Investing in the final Frontier”

▊第一弾プロジェクト「気球の放球実験」の概要・目的

岩谷技研は、 これまで宇宙旅行用のプラスチック気球と気密キャビンを自社で開発し、 淡水魚(ベタ)の成層圏打ち上げと帰還(2018年6月)、

無人気密キャビン及び自社製プラスチック気球の成層圏打上げと回収(2021年5月)、 低高度有人係留飛翔試験(2022年2月)、

25m級大型気球の打上げ(2022年3月)などの実証試験に成功しています。 今回は内製無線基板の長距離通信可否を検証するために、

生分解性カプセルとゾンデ気球(どちらも微生物により自然に還る材質)を用いた放球実験を行います。 実験は HOSPOの施設である1,000m滑走路を利用します。

岩谷技研では今後もHOSPOにて同様の実験を繰り返し実施してデータの検証と蓄積を行い、

将来的には回収前提の最大41m級までの自社製プラスチック気球を用いた各種実験も計画しています。

試験場所:北海道スペースポート 1,000m滑走路

試験日時:2022年5月16日(月)~19日(木)のうち1日 ※気象状況の良い日にちに実施

▊参考写真2022年2月26日 低高度有人飛翔試験時、

自らキャビンに搭乗した代表の岩谷圭介

2022年2月26日 低高度有人飛翔試験時、 自らキャビンに搭乗した代表の岩谷圭介

2021年5月20日 宮古島上空を飛翔する岩谷技研製 気密キャビン(Type3)

2021年5月20日 宮古島上空を飛翔する岩谷技研製 気密キャビン(Type3)

今回実験を行う北海道スペースポートの1,000m滑走路。

2024年度中に1,300mに延伸し、

広範な実験に対応可能となる。

今回実験を行う北海道スペースポートの1,000m滑走路。 2024年度中に1,300mに延伸し、 広範な実験に対応可能となる。

▊各団体・各社のコメント

株式会社岩谷技研 代表取締役社長 岩谷圭介(いわや けいすけ)

札幌を拠点に気球による宇宙開発を進める岩谷技研は、 この度 SPACE COTAN様、 そして大樹町様とのお話し合いのもと、

HOSPO射場内で実験を行わせて頂けることとなりました。 弊社は現在まで主に沖縄県宮古島市と福島県相馬市にて気球の打ち上げ実験を繰り返し行なって参りましたが、

同じ道内、 車で移動できる距離に実験場を確保できましたことを望外に心強く感じております。 『週1回以上の実証実験!』がモットーの弊社では、

これを機に実験~検証の頻度・精度・確度をさらに加速させていければと願っております。

SPACE COTAN株式会社 代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)

垂直打上げロケット射場整備を昨年度来精力的に進めております中、 今般岩谷技研様の気球放球実験にHOSPOを利用頂くことを嬉しく思っています。

気球を利用したNear Space体験により、 比較的安価で幅広い年代の皆さんが宇宙の入り口に触れることができる時代が確実に近づいています。

その実現に向け具体的な実験がここ大樹町から始まることは、

様々なカテゴリーの宇宙関連事業者の皆様にHOSPOを使っていただくことを目標としている私どもとして大きなステップであり、 今後も協力を進めて参ります。

北海道スペースポートの将来イメージ図

北海道スペースポートの将来イメージ図

▊北海道スペースポート(HOSPO)とは?

HOSPOは、 2021年4月に北海道大樹町にて、 アジア初の民間にひらかれた商業宇宙港として本格稼働しました。 「北海道に、

宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョン実現に向けて、 ロケットおよび宇宙旅行等を目的とした宇宙船(スペースプレーン)の射場・実験場を整備し、

打上げ支援業務を行います。 HOSPOは世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、

航空宇宙の研究開発~ビジネスサポートならびに地方創生を含むビジネス機会を提供します。 2025年までに2つの人工衛星用ロケット射場整備を進めており、

その資金確保にはふるさと納税(企業版・個人版)及び寄附の仕組みを活用しております。 北海道スペースポートWebsite:

https://hokkaidospaceport.com

▊北海道大樹町 概要

名称 :北海道大樹町

代表 :大樹町長 酒森 正人(さかもり まさと)

所在地:北海道広尾郡大樹町東本通33番地

概要 :北海道大樹町は人口5,390人の一次産業が中心の町ですが、 昭和59年の北海道大規模航空宇宙産業基地構想内で航空宇宙基地の適地とされ、

以降35年以上にわたり宇宙のまちづくりを推進しています。 令和2年に地域再生計画「大樹町発!航空宇宙産業集積による地域創生推進計画」を策定し、

北海道スペースポート整備による宇宙版シリコンバレーの形成を目指しております。 Website:

https://www.town.taiki.Hokkaido.jp

▊株式会社岩谷技研 会社概要

名称 :株式会社岩谷技研

代表 :代表取締役社長 岩谷圭介(いわや けいすけ)

所在地 :北海道札幌市北区北16条西4丁目1-30

事業概要:岩谷技研は高高度ガス気球と旅行用気密キャビンを開発・製造し、 気球による“NearSpaceからの宇宙旅行”を目指している旅客技術開発会社です。

Website:

https://iwaya.biz/

▊SPACE COTAN株式会社 会社概要

名称 :SPACE COTAN株式会社

代表者 :代表取締役社長兼CEO 小田切 義憲(おだぎり よしのり)

所在地 :北海道広尾郡大樹町字芽武183番地

事業概要 :大樹町からの委任に基づくHOSPOのプロジェクト推進業務全般(北海道スペースポートの管理運営、 整備資金調達支援、 射場の設計、 国の認定取得、

国内外の顧客開拓、 PR活動等)、 宇宙産業促進に向けた自主事業等。

Website:https://hokkaidospaceport.com

https://hokkaidospaceport.com