イタリア政府観光局 注目の最新の現地情報を発表!

初夏の清々しい季節に向け、 屋外でのスポーツや文化イベントの開催も増えてくるイタリア。

今月は世界中のサイクルロードレースファンが注目する「ジロ・ディタリア」「ジロE」を始め、 屋外でのスポーツイベントの情報を中心にお届けます。

1. 3週目を迎えた「ジロ・ディタリア」のコースがロンバルディア州に到着~コース近辺の風光明媚なハイキングコースのご紹介 Giro d‘Italia tappe

in Lombardia

1909年にスタートし、 実に本年105回の開催を数えるジロ・ディタリアは、 毎年5月にイタリア全土を舞台にして行われるプロ自転車ロードレースです。

世界中のロードレースファンが注目するこのイベントは、 約3週間かけて行われるステージレースで、

本年のイベントも既に今月6日にハンガリーのブダペストからスタートを切り、 連日熱いレースが繰り広げられています。ジロ・ディタリアは、

その走行コースを毎年新たに設定するのが特徴となっており、 今年のレースの後半のステージには、

ロンバルディア州内の風光明媚な山岳地帯のコースが組み込まれています。 これらのエリアは今後のツーリングや観光にもぜひ組み込みたいエリアです。

5月24日(16ステージ):サロ~アプリカ: 全長200キロ、標高差5,440メートル

このステージは第11ステージの「食」に続いて、 「ワイン」をテーマにしています。 フューチャーされるのは、 2026年冬季五輪のスキー競技会場のひとつとなる

ヴァルテッリーナ地方で造られる赤ワイン「スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ」です。

ステージ序盤に長い1級峠を攻略したら、 続くはジロ屈指の名峰モルティローロへ(12.6キロ、 平均勾配7.6%、 最大勾配16%)。

今回はより緩やかな南側からの上りではあるものの、 中盤と最終盤には、 9%後半ゾーンがそれぞれ3キロずつ待ち受けます。

下った後には中間ポイントが設置されていますが、 こちらも5.6キロ、 平均勾配8.6%、 最大勾配の16%の立派な山岳。

このステージのメインは1級ヴァルヴィーコ・ディ・サンタ・クリスティーナ(13.5キロ、 平均勾配8.0%、 最大勾配13%)。

最終盤の6.6キロに渡って勾配10%超が続く過酷なエリア。 フィニッシュ地のアプリカまでは、 4.6キロのダウンヒル+1.5キロの上り基調。

5月25日(17ステージ):ポンテ・ディ・レーニョ~ラヴァローネ: 全長165 キロ、標高差3,740メートル

トナーレ峠に向かって上向きにスタートしますが、 その後70キロ以上にも及ぶ区間が常に長い下り坂となるステージ。 ステージの折り返し地点に差し掛かる頃、

勾配は再びプラスに転じます。 まずは40キロにわたって続くモケウニ渓谷の細かいアップダウン。 それからフィニッシュまでの残り45キロで、 2つの大きな起伏が、

選手たちの脚を痛めつけます。 1つ目の1級ヴェトリオーロ(登坂距離11.8km、 平均勾配7.7%、 最大12%)は、 全行程内でも歴史的な「上り」エリア。

全長7.9キロの山道は、 ヘアピンカーブ満載で、 平均勾配は9.9%(前半が9.3%で、 後半は平均11.2%、 最大15%)という過酷なコース。

爆発的な加速で山頂を越えたら、 フィニッシュまでは残り7.9キロ。 さらに下って上り、 さらにもう1度、 下って上ります。

ロンバルディア州には上記のロードレースコース以外にも近辺に、 美しい大自然を楽しみつつ、 ハイキングやトレッキングを楽しめるエリアが数多く揃っています。

今回は特に以下2ヶ所をご紹介します。

マッシモ渓谷にある、 標高1,900メートルのプレダ・ロッサは、 ディスグラツィア山(標高3,678メートル)の麓に広がる氷河と、

美しいパノラマビューを望めるモレーン※エリアです。 日帰りのトレッキングや、 ピクニックに最適のロケーションです。 また、プレダ・ロッサ

を起点とする「ローマ道」は、 「アルプス内最も美しい高原ハイキングルート」との呼び声も高いルートです。

美しい巨大な花崗岩を筆頭とした、 雄大な自然景観から「ヨーロッパのヨセミテ」として称されることも多い、ヴァル・ディ・メッロ。

ハイキングやトレッキングで有名な風光明媚なエリアですが、 一部、 大きな岩や豪儀な岩壁が集まっているエリアがあり、

世界中からクライマーやボルダリングファンが訪れるスポットとなっています。 また同じエリアにある、ヴァル・マジーノの森は、

「自然の野外民族学博物館」との呼び名があるほど、 古代からの自然環境が見事に保全されている場所。 樹齢200年以上の雄大な木々が立ち並び、

ヨーロッパで最も美しい昆虫の一種とされている、 希少なカブトムシ「ロザリア・アルピナ」なども生息しています。

※ 氷河が谷を削りながら時間をかけて流れる、 削り取られた岩石・岩屑や土砂などが土手のように堆積した地形のこと。

ジロ・ディタリア関連の公式ウェブサイト

https://www.giroditalia.it/

https://www.italia.it/en/giro-ditalia-2022

2. リグーリア州へのゴルフ旅行需要の喚起を目的とした特別サイトを開設~「リグーリア・ゴルフ・エクスペリエンス」 LIGURIA GOLF EXPERIENCE

イタリア北西部、 世界遺産のジェノヴァやチンクエテッレや、 ポルトフィーノやラパッロなどのリゾート地でも知られる気候も温和なリーグリア州は、

州内で楽しめるゴルフを観光素材としてより積極的に訴求すべく、 オリジナルのウェブサイト、リグーリア・ゴルフ・エクスペリエンス(

https://www.liguriagolfexperience.com/en/)を新たに開設しました。

リグーリア・ゴルフ・エクスペリエンスは、 州内のゴルフ倶楽部およびゴルフ練習場の協力のもと作成され、 各施設の紹介はもちろんのこと、

これらの施設が実施しているキャンペーンや、 近郊のレストランやゴルフ以外のレジャー・スポーツ・文化関連施設など、

リグーリア州内でゴルフを楽しむために必要な情報を豊富に掲載しています。 将来的には、 州内のゴルフ施設で統一した特別料金の適応なども企画し、

リーグリア州内でのゴルフを観光素材として、 組織的にプロモーションしていく予定です。

リグーリア海(地中海の一部)北岸に沿って東西に細長く広がるリグーリア州には、 それぞれ数キロの距離を挟み、 5ヶ所のゴルフを楽しめるエリアが点在しています。

州都であるジェノヴァにも、 街の中心部に2ヶ所の打ち放題練習場があります。 2023年には、 ヨーロピアンツアーとアメリカツアーの代表選手による対抗戦、

ライダーカップがイタリアで開催されることもあり、 リーグリア州ではゴルフの観光プロモーションに積極的に取り組む方針を決めています。

3. 初夏の恒例イベント~シラクーサの古代ギリシャ劇場で本年も古典劇を3演目上演 PERFORMANCES AT THE GREEK THEATER OF

SIRACUSA

シチリア島南東部に位置するシラクーサは、 市内および周辺の歴史的建造物と遺跡が「シラクーサとパンタリカの岩壁墓地遺跡」の名で世界遺産に登録もされている、

人気の観光地です。 古代ギリシャ時代、 アテネと同じくらい演劇が盛んだったと言われるシラクーサには、

紀元前5世紀に建造された円形の古代ギリシャ劇場が残っており、 毎年初夏の時期、 古代ギリシャ悲劇・喜劇が上演されています。

過去数年は上演スケジュールもコロナ禍の影響をうけましたが、 本年は今月17日から7月9日まで、

エウリピデスの悲劇「バッコスの信者」(紀元前407~406年頃作)と「タウリケのイピゲニア」(紀元前413年頃作)、

アリストパネスの喜劇「雲」(紀元後423年頃作)の3演目が上演されます。

市内の考古学公園内にある古代ギリシア劇場は、 一枚岩から建造された劇場としては、 シチリア島内はもちろんのこと、 ヨーロッパ圏内で最大の規模を誇ります。

建築家ダモコポスが設計を手掛けたとされるこの劇場は、 紀元前5世紀初期に建造され、 紀元前3世紀、 ヒエロン2世の時代に拡大改築されたと記録されています。

最大1万5千人の観客を収容できる規模で、 計67列の座席は、 8つの階段通路により9つのセクションに分かれており、

かつては階級別の座席が設けられていたとされています。

毎年恒例となったこのイベントを主催するのは、 シラクーサを古代ギリシャ演劇文化の中心地として位置づけるべく、

マリオ・トマッソ・ガルガロ伯爵が1913年に設立した、 INDA(国立古代演劇研究所)です。 初夏の定期公演は、

ギリシア人による「ポリス(都市国家)」の繁栄から2,400年という時を経て、 シチリア島内の富裕層や元貴族の支援もあり、 2014年から毎年開催されています。

INDA(国立古代演劇研究所)の公式ウェブサイト

https://www.indafondazione.org/en/

4. バーリでイタリア人写真家、 アウレリオ・アメンドラの展示会を6月25日まで開催PHOTO EXHIBITIOON IN BARI“AMENDOLA-AN

ANTHOLOGY “

イタリア写真界の巨匠の一人であるアウレリオ・アメンドラは、 ルネサンス期を代表する芸術家、 ミケランジェロ・ブオナローティによる彫刻の白黒写真、

そして20世紀に活躍した現代アーティスト達のポートレート写真で世界的に知られるアーティストです。 彼の60年以上におよぶ芸術活動をテーマにした展示会、

「アメンドラ・アンソロジー展:ミケランジェロ、 ブッリ、 ウォーホール」が、 バーリの人気観光スポットの一つであるスワビアン城にて、

本年6月25日まで開催されています。

「アメンドラ・アンソロジー展:ミケランジェロ、 ブッリ、 ウォーホール」では、 アメンドラの代表作とも言えるミケランジェロ彫刻の白黒写真に加え、 ブッリ、

ウォーホール、 クッキ、 クネリス、 リヒテンシュタインなど、 20世紀の現代アート作家達のポートレート写真、 合計200点以上の作品がご覧いただけます。

この展示会は、 アメンドラの出身地であるピストイアのピストイア美術館にて昨年初めて開催されたものです。

アウレリオ・アメンドラは、 15世紀ルネッサンス時代に生まれた芸術作品と、

20世紀の現代アーティスト達という全く異なる時代のモチーフを写真という芸術表現をつかって見事に捉えた、 現代を代表する卓越した写真家の一人と云えます。

展示会関連ウェブサイト(プーリア州観光局):

https://www.viaggiareinpuglia.it/evento/61297/en/AURELIO-AMENDOLA—Un-antologia.-Michelangelo%E3%80%81-Burri%E3%80%81-Warhol-e-gli-altri