2021年の色は、「はじまりの色、希望のホワイト」

2021年の色は、「はじまりの色、希望のホワイト」 ~投票で選ばれた2020年の色は、コロナ禍による不安な心情を表すグレー~ 一般社団法人

日本流行色協会(JAFCA、 所在地:東京都千代田区、 理事長:太田九州夫)は、 毎年、 「今年の色、 来年の色」として、

それぞれの年を象徴する色を発表しております。

この度今年(2020年)と来年(2021年)の色を発表いたします。

今年(2020年)の色については、 WEBサイトにて一般の方に色を投票していただき、 決定しました。 来年(2021年)の色は、 当協会が選定した色ですが、

単に流行する色という意味ではなく、 2021年のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、 その年の「テーマカラー」と言えるものです。

■「来年(2021年)の色」は、 “はじまりの色、 希望のホワイト”

<色名> ゼロホワイト Zero White

マンセル値:N9.5 系統色名:ホワイト2021年の色ゼロホワイトとイメージ

2021年の色ゼロホワイトとイメージ

コロナ禍により、 社会経済や日常生活などに大きな変化があった2020年。 2021年はこの変化を前向きにとらえ、 新しいスタートになると考えました。

その詳細は下記のようになります。

〈時代の基調〉

2020年、 未知のウイルスのパンデミックは、 世界が抱えるさまざまな問題を明るみに出すことになりました。 大きな問題では、

生態系を破壊し続ける資本主義の在り方、 ワクチン開発などのバイオテクノロジーをめぐる覇権争い、 デジタル技術による監視と自由に関する問題などがあります。

新型コロナウイルスのパンデミックは、 かねてから動き出していた時代の変化を加速させる大きなきっかけになりました。

日常生活においても変化を余儀なくされています。 在宅勤務が増えたことで、 空間、 時間ともに公私の区別に苦慮しました。

デジタル画面での打ち合わせに慣れていく一方で、 対面で話し合う価値も実感しました。 ウイルスから身を守るために手洗いうがいの頻度が激増し、

マスク着用が当たり前になったことも、 私たちの身心に少なからぬ影響を与えています。

急すぎる時代の変わり目で痛手を負った多くの人にとって、 2020年、 2021年はサバイバルな年になります。 私たちは地球人として、 人として、

人生をどう生きるのか。 過去に答えを探せない時代、 2021年はゼロから考え行動する年になるでしょう。

〈2021年のキーワード〉

「ゼロ」から考える /真実を見抜く「知性」と「清廉潔白さ」/「清潔さ」

日本流行色協会(JAFCA)は、 2021年を象徴する色として白を選びました。 白は、 白紙に戻すなど「はじまり」を示す言葉によく使われます。 希望を胸に、

ゼロから考えるという意味を込めて、 「Zero Whiteゼロホワイト」と名付けました。

白には他に「知性」「潔白」というイメージがあります。 2021年は何が本当かを見抜く「知性」が求められます。

政治に対しては隠し事のない「清廉潔白」が望まれるでしょう。

そして公共空間、 家庭内ではウイルスから身を守る対策は今後も続けていかなくてはなりません。 「清潔さ」は商品をデザインする上で大事なキーワードになります。

白は「清潔さ」を表現するために欠かすことのできない色になります。

●カラー選定/「今年の色、 来年の色選定委員会」(JAFCA + 小森美穂子〈JAFCA専門委員〉)

※マンセル値とは、 マンセル・カラーシステムによる色の数値表現。 また系統色名とは、 色相、 トーンなどにより系統的に分類した色名のこと。

■「今年(2020年)の色」アンケートで選ばれたのは、

コロナ禍による不安な気持ちを象徴するグレー

投票で選ばれた2020年の色グレー

投票で選ばれた2020年の色グレー

昨年に続き、 本年もWEBで一般の方に「2020年のムードを象徴する色」1色を投票いただき、 その結果から「2020年の色」を決定いたしました。

選ばれた色は、 「グレー」です。 全体の26.9%を占め、 2位以下を大きく引き離し圧倒的でした。 その理由としては、

コロナ禍における不安な気持ちを表現したものが大多数でした。

「先行きが見えない不安な気持ち」「自粛が続き閉塞感があった」「曖昧で曇り空のようにすっきりしない感じ」「状況が目まぐるしく変わり混沌としていた」といった言葉が挙げられました。

多くの人が共感できるのではないでしょうか。 また、 「グレーというか、 色がない感じだった」といった声もありました。

ちなみに2位はベージュで、 9.4%。 その理由には、 ベージュが肌の色に近いため、 人の温もり、

人とのつながりの大事さなどのイメージを重ねたコメントが多くありました。 また家で過ごす時間が増え、

「地味な生活だった」としながらも落ち着いた時間のイメージを抱いた人もありました。

3位は緑で8.7%。 不安な日々の中、 気分転換のためアウトドアで過ごすことが増えたり、 ガーデニングを始めたりする人が増え、

植物などの緑に癒やされたという意見が多く見られました。 また、 人気の漫画・アニメの「鬼滅の刃」の主人公の緑の着物の色を挙げている人もいました。

いずれにせよ、 選んだ色が違っていてもコロナ禍の影響をうけたコメントがほとんどという結果になっています。

※[2020年の色選定について]

WEBを使って一般の方に投票いただき、 数の多かった色を2020年の色として選定しました。 投票は、

予め選んだ15色の中から「今年のムードを象徴すると思う色」1色を選び、 その理由もあわせて回答いただきました。2020年の色投票用の15色の候補色

2020年の色投票用の15色の候補色

●一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA)とは/1953年創立以来、 産業界に向けたカラートレンド予測情報の発信やコンサルテイングなど、

カラーに関する様々な活動を行っている団体です。

https://www.jafca.org/

●「今年の色、 来年の色」とは/流行する色は、 「その時代の生活者の“気分”=時代のムード」を敏感に反映しています。

そうした色と気分の関係を広く知っていただき、 色への関心を高めることを目的とし、 毎年1回年末に、 その年とその翌年のムードを象徴する色を発表しています。

2015年からはじまり、 今回で6回目になります。

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