ラトゥール=マルリアックのディオール ガーデン

私たちはメゾンの創始者であるクリスチャン・ディオールの

花々への情熱を受け継ぎ「美しいものは恵み豊かでもある」という彼の信念と真摯に向き合ってきました。

一つひとつのディオール ガーデンは、 フランスのサヴォアフェールに深く根ざした取り組み、 共有、 そして

革新の物語です。

この度メゾン ディオールは、 フランス南西部ロット=エ=ガロンヌ県の新しいディオール ガーデン、 ラトゥール

=マルリアックを設立いたしました。 1875年に世界で初めて水性植物のために作られたこのナーセリー

(種苗場)は、 画家クロード・モネの傑作『睡蓮』の着想の源にもなりました。

スイレン、 クロード・モネの伝説的な花

19世紀の半ば、 ロット=エ=ガロンヌ県の園芸家の息子として誕生したジョゼフ・ボリー・ラトゥール=マル

リアックは、 10年に渡る研究を経てスイレンの品種改良に成功。 フランスの固有種である素朴なアルバ プレ

ニシマをもとに、 世界各地から集めたスイレンの花粉と母株と交配させました。 アメリカをはじめとする

諸地域の野生種と交配させることで、 本来は白一色の花を持つ固有種が様々な色の花を咲かせたのです。

1889年、 ジョゼフ・ボリー・ラトゥール=マルリアックは、 パリ万博において彼が品種改良したスイレンの

コレクションを展示。 鮮やかなイエローからフューシャ ピンク、 そして深紅のスイレンがトロカデロ宮殿前の

池に華々しく咲き誇り、 この部門の第1位に輝きました。

パリ万博を訪れていたクロード・モネは、 独特な感情を喚起させるこのスイレンにすっかり魅了されました。

モネはノルマンディー地方のジヴェルニーにアトリエを設け、 後に名画『睡蓮』に描かれた池を造園した際、

ラトゥール=マルリアックから同じ品種のスイレンを注文しました。 「清純な心」という花言葉を持つスイレンは、

パリのオランジェリー美術館に常設展示されているモネの最も有名な大作をはじめとする約200点もの

作品の主な題材の一つになりました。

クリスチャン・ディオールがそうであったように、 ジョゼフ・ボリー・ラトゥール=マルリアックも情熱家でした。

格別なパートナーシップ

150年近くに渡り水性植物を専門に育てる彼が作り上げたナーセリーは、 自然にとって格別な場所であり、

またメゾン ディオールと同じくフランスの優れたサヴォアフェールを育む場所であり続けます。

新しいディオール ガーデンでは、 設立当時からの拠点ル・タンプル=シュル=ロットの敷地にて、 トレーサ

ビリティ、 栽培方法、 そしてフランス産スイレンの美しさを保証します。 収穫方法を改善し、 地元の生物多様

性により好影響をもたらすために、 メゾン ディオールとラトゥール=マルリアックのチームは、 画期的な

再生栽培システムを構築しました。 ディオールのために収穫されたスイレンの根茎は2つに断裁され、 スイ

レンを保護するために残り半分はすぐに植え直されます。 この作業は自然を着想と創造のための源として

持続可能に保つために、 すべてのディオール ガーデンで共有されています。

比類なきサヴォアフェールの保護と存続をサポート

2007年、 スイレンに情熱を注ぐフランス在住のアメリカ人実業家ロバート・シェルドンがジョゼフ・ボリー・

ラトゥール=マルリアックの水性植物園を購入。 以降、 地元のチームとともに、 培用池の90%を復元し

スイレンを移植しました。 新生ナーセリーでは、 花の品質保証のために栽培方法が見直される一方、 1975年

時点と同じ池、 水、 井戸、 土壌を使用し、 創設者が築いた伝統的な技法を忠実に守り続けています。 ジョゼフ・

ボリー・ラトゥール=マルリアックは品種改良だけでなく、 スイレンの栽培方法においても優れた革新者

だったのです。

世界中のスイレンの収集家や専門家の支援の下、 ラトゥール=マルリアックや他地域由来の古い品種を入手し

移植が行われました。 象徴的な品種を保護し、 スイレンに関する知識をさらに深めるために近代品種を

栽培することが、 モネが描いたスイレンの栽培地として名高いフランスの歴史ある水生植物園ラトゥール=

マルリアックの目標です。 スイレンのフランス国内コレクションは「特殊植物コレクション保全」に登録され

ています。

ハイパフォーマンスを叶えるディオールのスイレン

ラトゥール=マルリアックの歴史的テロワールと伝統的な栽培方法が、 ディオール サイエンスの先端技術と

融合し、 肌に最適な浄化効果をもたらすスイレン エキスが抽出されます。

花は収穫後洗浄を経て、 根茎は断裁され専門家によりディオール サイエンスの抽出施設へと冷温輸送され

ます。 マイナス196℃の液体窒素を注入し、 乾燥した根茎を冷温粉砕します。 このような段階を踏むことで、

従来の粉砕行程で発生する酸化や温度に敏感な分子へのダメージを防ぎます。

粉砕された根茎は、 12時間に渡る4℃の低温抽出、 濾過を経てエキスとして安定化されます。 さらに冷温室に

保管され、 殺菌濾過されます。

未来永劫、 自然が女性の肌を驚きの生命力で満たし続けるように。 新しいラトゥール=マルリアック

ディオール ガーデンは、 世界各地のディオール ガーデンに続き、 クリスチャン・ディオールが描いたヴィジョン

を忠実に守りながら美のスパイラルを生み出します。 そして、 その地ではフランス産で、 トレーサビリティを

叶え、 確かな浄化効果をもたらすディオールだけのスイレンが咲き誇ります。