セルファイバ・三重大学間の共同研究契約について

細胞量産技術開発スタートアップの株式会社セルファイバは、国立学校法人三重大学との、CAR-T細胞の培養系検討に係る共同研究を実施

株式会社セルファイバ(本社:東京都江東区、 代表取締役:柳沢佑、 安達亜希、 以下「セルファイバ」)は、 国立学校法人三重大学(大学院医学系研究科

珠玖洋特定教授)との、 CAR-T細胞の培養系検討に係る共同研究を実施いたします。 本共同研究では、 高額な薬価の低コスト化かつ質を担保した、

CAR-T細胞の培養系構築を試みるものであり、 安価な細胞治療を実現する取り組みとなります。 報道関係各位

《2022年07月12日》

株式会社セルファイバ

セルファイバ・三重大学間の共同研究契約について

細胞量産技術開発スタートアップの株式会社セルファイバ(本社:東京都文京区、 代表取締役:柳沢佑、 安達亜希、 以下「セルファイバ」)は、

国立学校法人三重大学(大学院医学系研究科 珠玖洋特定教授)との、 CAR-T細胞(※1)の培養系検討に係る共同研究を実施いたします。 すでに、

セルファイバの技術を用いたCAR-T細胞の増殖が評価されており、 今後は得られた細胞の機能性を検証します。 本共同研究では、

高額な薬価(※2)の低コスト化かつ質を担保した、 CAR-T細胞の培養系構築を試みるものであり、

安価な細胞治療(※3)を実現する一歩となる取り組みでもあります。

CAR-T細胞治療の流れ

1.患者の血液からT細胞を採取

2.特定のがん細胞を攻撃するようにT細胞を改変

(T細胞にCAR遺伝子を導入)

3.CAR-T細胞を培養

4.患者に投与

5.患者の体内で特定のがん細胞を攻撃

・CAR-T細胞療法について

私たちの体には、 侵入した病原体、 また体内で発生する異常細胞を排除する免疫機能が備わっています。 免疫機能の中心的な役割を果たすのは白血球で、

その一種であるT細胞は、 他の免疫細胞との連携によりがん細胞などの異常をもつ細胞を見つけて攻撃します。

しかし、 天然の免疫機能だけでは死滅させることが難しい種類のがんが存在します。 CAR-T細胞療法は、 そのようながんに対する治療法として開発されました。

患者から採取したT細胞に遺伝子操作を施すことで、 効果的にがん細胞を攻撃することが可能になります。

次世代のがん治療法として期待されるCAR-T細胞療法ですが、 現状では海外の製造拠点を利用した特殊な細胞培養プロセスを経る必要があり、 高額な薬価や、

低い普及性などの課題を抱えています。 コストを抑え、 必要とする患者すべてにCAR-T細胞療法を適用するためには、

品質の高いCAR-T細胞を効率よく生産するプロセスの確立が必須です。

・共同研究について

セルファイバの独自培養技術「細胞ファイバ」(詳細後述)を用いることで、 T細胞の大量培養が可能であることはすでに示されており、 これまでの共同研究にて、

細胞ファイバ技術によるCAR-T細胞の増殖が可能であることや、 表面抗原(※4)の発現に変化がないことが示されました。 これらの結果に基づき、

ファイバ培養で得られた細胞の機能的評価を実施し、 従来法と比較した細胞の機能性への影響を検証します。 さらに品質の安定性や、

細胞培養・回収方法の最適化も同時に行い、 実用化につながるデータを取得していきます。

・セルファイバについて

東京大学発スタートアップであるセルファイバは、 医療をはじめとした細胞産業の普及に貢献すべく、

「細胞ファイバ」技術を利用した細胞量産技術の開発に取り組んでいます。 細胞医薬品は再生医療・がん免疫治療等を中心に注目が集まる一方で、

依然として手作業に依存した製造工程が主流であり、 製造の合理化は喫緊の課題となっています。

セルファイバは独自の培養技術を用いて高額な細胞医薬品の大量製造を実現し、 誰もが細胞治療に手の届く社会を目指します。

・技術の概要

細胞ファイバ技術は、 髪の毛ほどの細さの中空ハイドロゲル(※5)チューブ内に細胞を封入し、 培養する技術です。 様々な細胞を、

培養中の機械的なストレスから保護しながら、 スケールアップ培養することが可能です。 細胞ファイバ技術を利用することで、

品質の良い細胞を高い密度で培養することができ、 細胞の製造プロセスを効率化することができます。

(※1)CAR-T細胞:がん治療で使われるT細胞にキメラ抗原受容体(CAR)遺伝子を導入したもの。

(※2)高額な薬価:現在認められているCAR-T細胞治療は公定価格3000万円を超えている。

(※3)細胞治療:細胞そのものを投与して、 治療効果を期待する治療法。

(※4)表面抗原:その種類の細胞に特異的な抗原性タンパク質。 表面抗原の発現に変化がないということは、

ファイバ培養で得られた細胞と従来法で培養した細胞の特性が同様であることを示唆する。

(※5)ハイドロゲル:固体が水を吸い込んで膨潤し、 それ自体に流動性がないもの。 ゼリー、 寒天、 吸水性高分子などはハイドロゲルの一種。

・株式会社セルファイバについて

・設立年月:2015年4月1日

・所在地:〒135-0031 東京都江東区佐賀2-9-8 MSC深川ビル2号館 107

・代表者:柳沢 佑、 安達 亜希

・資本金:214,800,000円

・事業内容:細胞ファイバ技術を用いた、 細胞大量培養ソリューションの開発

・公式サイト:

https://cellfiber.jp/

【本リリースに関する報道お問い合わせ先】(メディア等からの問い合わせを受けられる方)

株式会社セルファイバ 大森亮介

[email protected]