最後まで好きなものを食べられる人生を。国民皆歯科健診の時代、高輪会は訪問歯科のパイオニアとして人生の最後まで「食べるしあわせ」を支えます。

「住まい×介護×医療展」(7/27)に歯科医師・成平が登壇 医療法人社団高輪会(所在地:東京都港区、 理事長:相浦洲吉、 以下 高輪会)は、

1993年に日本で初めて組織的に歯科訪問診療(以下 訪問歯科)をスタートし、 患者さんやご家族の幸せをサポートしてきました。

このたび、 政府の骨太の方針に「国民皆歯科健診の検討」が入りました。 歯科への関心の高まりを追い風に、 高輪会は訪問歯科のパイオニアとして、

ひとりでも多くの人が「最後まで好きなものを食べられる人生」を送れる社会をつくっていきます。 「かけそばと、 マックのポテトが食べたい」

介護施設に入居している、 80代のAさん。 口から食事ができなくなり、 胃ろうからチューブを通じて直接栄養を送り込んでいました。

「かけそばと、 マックのポテトが食べたいーー」

あるときAさんはそう呟きました。

食べたいものを食べる。 そんな小さな願いすら叶わない人が、 介護の現場にはたくさんいます。 寝たきりの生活では歯が悪くなってもなかなか歯科に行けません。

そうすると「口から食べる力」をじわじわと失ってしまうのです。

そういう人を救う鍵になるのが「訪問歯科」です。 病院に通えない患者さんのために歯科の専門家が訪問し、

ひとりひとりの患者さんに合わせて歯科の治療や食べるためのトレーニングなどを行います。

Aさんのもとには歯科医師、 歯科衛生士、 言語聴覚士が訪れ、 施設の職員や看護師、 管理栄養士、 ケアマネージャーと連携する形でサポートがスタートしました。

義歯を調整し、 週に1回の口腔ケアを実施。 最初はとろみのついた飲み物を飲み込む練習からはじめ、

お口の体操を行ったりしながら少しずつ「食べる力」を取り戻していきました。 そしてかけそばと、 フライドポテトを時々食べられるまでになったのです。

胃ろうのときは「どうせ生きていたって仕方ない」と弱音を吐くこともあったAさん。 しかし食べられるようになると明らかに笑顔が増え、

職員のみなさんと楽しそうに会話されるようになりました。

サポートを開始してから半年。 いつのまにか年の瀬になっていました。

「年越しそばに間に合ってよかった」 Aさんはそう言って笑っていました。

訪問歯科のパイオニアだからできること

私たち高輪会は、 訪問歯科のパイオニアとして30年以上この領域にたずさわってきました。

私たちの患者さんは、 主に介護が必要な高齢者の方。 自分で歯科に通えない患者さんのために、 介護施設やご自宅にうかがって診療をおこなっています。

訪問歯科でやることは、 虫歯や歯周病の治療やお口の清掃、 入れ歯の調整など。 それに加えて食べるための筋力を維持・改善するトレーニングや、

飲み込む力の弱った方でも食べやすい調理方法、 誤嚥しにくい姿勢のアドバイスなどもします。

歯の治療やお口の清掃だけでなく「食べること」全般をサポートする専門家集団として、 活動しています。

「食べること」をサポートするためには、 さまざまな専門家の協力が欠かせません。 高輪会には歯科医師、 歯科衛生士はもちろん、

歯科クリニックにはなかなかいない言語聴覚士などがそろっています。 最近は「食支援」に特化した専門チームも立ち上げています。

それだけではありません。 介護の現場にお邪魔するということは、 患者さんやご家族、 スタッフのみなさんの気持ちに寄り添う精神が欠かせません。

そこで私たちが大切にしているのは「傾聴」です。 みなさんのお話をうかがい、 気持ちを汲みながら診療にあたることを心がけています。

患者さんの人生についてうかがい、 思い出の食事を話していただくこともあります。

「歯科領域の専門家」というだけでは、 訪問歯科はつとまりません。 医学的知識、 「食べること」全般の支援、 そして介護の現場のみなさんに寄り添う精神。

私たちは30年以上の経験の中で、 こうした訪問歯科ならではの専門性を磨き上げてきました。

こうしたノウハウは、 教育研修の仕組みによって600人以上のスタッフたちに共有されています。 日本ではじめて組織的に訪問歯科に取り組んできたパイオニアとして、

これからも多くの患者さんの「最後まで食べられる人生」をサポートしてまいります。

お口のケアは、 生きる力につながる

「お口の健康」は全身の健康と密接につながっています。 このことはまだまだ知られていません。

●感染症予防

虫歯や歯周病によって口の粘膜が荒れていると、 そこからさまざまな感染症にかかりやすくなります。

口腔ケアによってインフルエンザの感染が1/10に抑えられたという研究結果もあります。

●歯周病が誘発するさまざまな疾患の予防

歯周病菌は全身をめぐりさまざまな疾患を引き起こすことがわかっています。 たとえばアルツハイマー病を引き起こす原因という研究結果も発表されています。

そのほかにも、

・誤嚥性肺炎

・糖尿病

・狭心症や心筋梗塞といった心疾患

・早産

・骨粗鬆症

など、 歯周病菌が引き起こすと言われている疾患は多岐に渡ります。 決して高齢の方だけの問題ではないのです。

●会話の減少

会話が減ると、 食べるために必要な噛む力、 飲み込む力も衰えてしまいます。 そうなると食べ物や唾でむせることが増え、 食も細くなり、

体力がなくなってしまいます。 噛む力が弱くなると、 やわらかいものしか食べられなくなり、 食事に制限が出て生きる意欲もなくなってしまいます。

食べることは、 「生きる力」につながるのです。

私たちは、 お口の健康を保つことを通して「生きる力」を支えたい。 そう願いながら訪問診療を続けています。

食べることを支える専門集団であり続けます

このたび、 政府の骨太の方針に「国民皆歯科健診の検討」が入りました。 「お口の健康」への関心は今後大きく高まっていくことが期待されています。

いっぽうで、 訪問歯科はまだまだ知られていません。 要介護の方に対する訪問歯科の充足率は、 まだ3.6%と言われています。 私たちがカバーしているのは、

主に関東圏の約700施設、 約1万9千人の患者さん。 しかしまだまだサービスを届けられていない人がたくさんいます。

国民皆歯科健診を追い風に、 まずは訪問で健診を受けてみてほしい。 そしてひとりでも多くの人に訪問歯科について知ってもらうため、 啓蒙活動にも取り組んでいきます。

これまでの30年間の経験を生かしながら、 専門性を高め続け、 一人でも多くの患者さんに「食べるしあわせ」を提供していく。

高輪会は、 患者さんご本人、 そしてそのご家族を支える専門家集団として、 進化を続けていきます。

セミナー登壇のお知らせ

東京ビックサイトにて開催される「住まい×介護×医療展」(主催高齢者住宅新聞社)にて、 当院の歯科医師が登壇させていただきます。

国民皆歯科健診の時代に訪問歯科が担う役割について、 お話しさせていただきます。

【住まい×介護×医療展】

会期:2022年7月26日(火)・27日(水)

会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール

時間:10:00 ~ 17:00(2日間共)

【セミナー情報】

7月27日(水) 15:10~16:00(B会場)

国民皆歯科健診と訪問歯科について(仮)

医療法人社団 高輪会 歯科医師

成平 恭一氏

https://notice.koureisha-jutaku.com/sp/34/seminar

■法人概要

名称:医療法人社団高輪会

所在地:〒108-0074 東京都港区高輪3-25-33長田ビル4階

設立:1979年11月10日

理事長:相浦 洲吉

診療内容:歯科治療、 口腔ケア、 VE検査(嚥下内視鏡検査)

電話:03-5447-2871 FAX:03-5447-2872

URL:

https://www.takanawakai.or.jp/