コンタクトレンズのシードとみずほリサーチ&テクノロジーズが協力 マテリアルズインフォマティクスを活用し材料開発でDX推進

マテリアルズインフォマティクスを活用し材料開発でDX推進 コンタクトレンズの製造販売を行う株式会社シード(本社:東京都千代田区、 代表取締役社長:浦壁 昌広、

東証プライム市場:7743)とみずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区、 代表取締役社長:吉原 昌利)は、

ソフトコンタクトレンズ材料の開発を加速するため、 データサイエンス技術を活用した物性予測モデル、

並びにソフトコンタクトレンズ材料の性能に強い影響を与える原料の評価や、 所望の物性を実現するための実験条件の推定を行うツール群を開発しました。

この研究の成果は、 2022年9月5日(月)~7日(水)に北海道大学にて開催される第71回高分子学会討論会にて口頭発表されます。 マテリアルズインフォマティクス概念図

マテリアルズインフォマティクス概念図

コンタクトレンズ等の用途で活用されている材料の物性は、 原料とするモノマー*1の種類や配合比率、 重合条件に強く依存しています。 近年は、

コンタクトレンズ本来の機能である透明性や酸素透過性、 表面の低摩擦性等に加え、

薬物徐放性や生体モニタリングといった機能を付与した高性能なコンタクトレンズの開発が進められており、

機能性を付与するために様々なモノマーが複雑に配合されています。 そのため、 開発コストの増大や開発期間の長期化が課題となっていました。

これらの課題を解決するためには、 目的とする機能を発現させうるモノマーを数ある選択肢からあらかじめ絞り込み、 効率よく素材合成を行うことが有効であると考え、

シードおよびみずほリサーチ&テクノロジーズは機械学習*2技術や説明可能な人工知能(eXplainable Artificial Intelligence,

XAI)*3といったデータサイエンス技術に着目し、 その技術の構築に関する研究を実施してまいりました。 その結果、

マテリアルズインフォマティクスを活用した今回のツール群の開発にいたったものです。

このような高分子化学とデータサイエンスの融合により、 今後の材料探索が加速することが期待されます。 コンタクトレンズのシードは、 本ツールを活用し、

市場のニーズに対してさらに迅速に製品を提供できるよう、 努めてまいります。

【具体的な研究および開発の内容】

コンタクトレンズの製品化を目指す上では、 含水率や透明性といった基礎となる物性を評価することから始まります。 本研究では、

機械学習技術の1つである決定木*4を用いて、 原料となるモノマーの配合比率と重合条件に関する実験データから、

含水率と透明性の有無を高精度に予測する機械学習モデルを構築することに成功しました。 また、 予測結果に強い影響を与えるモノマーの特定や、

所望の物性を有する材料を合成するための実験条件を推定できれば、 材料を探索する上で有益な指針となることが期待されます。 本研究グループは、

協力ゲーム理論を用いたXAI技術の1つであるSHAP(SHapley Additive exPlanations)*5を用いて、

予測に影響を与える因子の推定と影響度の評価を行いました。 得られた結果は、 研究グループの高分子合成の経験的知見に基づく予測と一致することを検証しました。

さらに、 ターゲット材料を合成するためのモノマーの配合比率や重合条件を推定するため、 実験データには含まれない反実仮想データ*6を生成しました。 これにより、

例えば含水率を上昇させる場合、 どのモノマーをどの程度配合すべきか、 といった指針を得ることが可能となります。

これらの研究成果により、 高分子合成の経験的知見に基づき行われていた従来の材料探索に、

データサイエンスの観点から新たな材料探索指針を提示することが可能となりました。

*1モノマー:高分子の粗原料。 重合反応によりポリマーとなり、 コンタクトレンズ等のプラスチック材料となる。

*2機械学習:データに含まれる潜在的なパターンを自動的に認識し、 高い精度で回帰や分類といったタスクを実行することができる技術の総称である。

*3説明可能な人工知能(XAI):機械学習モデルの多くはブラックボックスであり、 予測根拠の評価が困難である。

XAIはブラックボックス化した機械学習モデルを解析し、 使用者に予測根拠を示すことを志向した技術の総称である。

*4決定木:入力データの条件分岐により回帰や分類を行う。 決定木を応用したランダムフォレスト、 勾配ブースティング回帰木といったモデルが高い予測性能を有する。

*5SHAP (SHapley Additive exPlanations):機械学習モデルの予測値に対する寄与を、

入力データに含まれる各特徴量に適切に割り振り、 予測に対する重要度を評価可能な技術である。

*6反実仮想データ:基準となる入力データに対する予測値を変更可能な、 特徴量の一部を調整した仮想データである。

【会社概要】

会社名:株式会社シード(SEED Co., Ltd.)

代表: 代表取締役社長 浦壁 昌広

本社: 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2-11 三洋安田ビル

電話: 03-3813-1111(大代表)

設立: 1957年10月9日

資本金: 18億4,128万円(東京証券取引所プライム市場:証券コード7743)

事業内容:(1)コンタクトレンズ事業 (2)コンタクトレンズケア事業(3)その他事業(眼科医療機器等)

ホームページ:

https://www.seed.co.jp

株式会社シード広報公式Twitter:

https://twitter.com/SEED_koho

株式会社シード広報公式TikTok:

https://www.tiktok.com/@seed_koho

【みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 概要】

会社名:みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(Mizuho Research & Technologies, Ltd.)

代表: 代表取締役社長 吉原 昌利

本社: 〒101-8443 東京都千代田区神田錦町2-3

設立: 2021年4月1日

資本金: 16億2,750万円

事業内容:情報処理サービスおよびソフトウェア開発・販売、 調査・研究、 コンサルティング業務

ホームページ:

https://www.mizuho-rt.co.jp/index.html

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社公式Twitter:

https://twitter.com/mizuho_rt