ふしとカケラ『Full of each いっぱいのそれぞれ』開催

いっぱいのそれぞれ』開催

2013年のスタートから10年、自然のあり方、人の思い、そしてモノの大切さを考えつつ、ものづくりの本質に立ち帰り、素材の確かな魅力と価値を引き出し、大切に繋いできた「ふしとカケラ」第6弾です。

株式会社マルニ木工は、 2023年 1月 11日(水)~ 17日(火)の期間、 伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージにて、

「ふしとカケラ」プロジェクトの第6弾となる『Full of each いっぱいのそれぞれ』を開催いたします。

ものづくりの過程で生まれるふしなどの個性的な木目に新しい生命を吹き込みたい。こうした思いから、マルニ木工がminä

perhonenとともに、2013年より取り組んでいるプロジェクト「ふしとカケラ」。

〈ふし〉とは、木が枝を伸ばした部分に見られる斑点状の模様。安定した生産性や素材の均質化を求めるあまり、従来個性のある部材は家具のラインから外すのが通例でした。一方の〈カケラ〉とは、豊かなテキスタイルデザインを誇るミナ

ペルホネンのテキスタイルを裁断した際に出る、はぎれのこと。品質が確かでありながら、これまで行き場を失っていた〈ふし〉と生地の〈カケラ〉を丁寧に組み合わせ、世の中に一つしかない個性的なプロダクトを作り出しています。

2013年のスタートから10年、「ふしとカケラ」は自然のあり方、人の思い、そしてモノの大切さを考えつつ、ものづくりの本質に立ち帰り、素材の確かな魅力と価値を引き出し、大切に繋いできたプロジェクトです。

第6弾となる今回は、『Full of each

いっぱいのそれぞれ』というタイトルのもと、一つひとつ表情の異なる個性豊かなふしとカケラの組み合わせを選べるよう、より豊かなバリエーションでご用意しています。

ぜひこの機会に個性的な美しさをもつ特別な一脚を見つけていただけますと幸いです。

* STORY

天然の恵みを受けながら豊かに育った木々に、一つとして同じものはありません。私たちの顔にホクロやエクボがあるように、木にもふしがあったり木目の文様もそれぞれです。

日の光を浴びながら天に向かって真っ直ぐ幹を伸ばすもの、四方に自由に枝葉を伸ばしていくものなどその姿はさまざま。木々は成長の過程で、嵐に倒れそうになったり、キツツキに突かれたり、虫に食われたり、大自然の中で逞しく成長を重ねていくために、傷ついた部分を自己治癒したり、自ら枝を落としたりしながら、それぞれに変化を繰り返し、その痕跡を木目のなかに重ねていきます。

こうした痕跡が、木目のなかに少し色濃い紋様として現れ、節(ふし)や杢(もく)と呼ばれるものになります。こういった紋様は、自然の中で育った木材には必ず存在するもの。これらは他の部分とは素性が異なるために、安定した生産性を求める工業製品のなかでは、どうしても製造ラインからはじかれてしまうものでした。しかし、このような個性を持つ木材にこそ、木が生きてきた証なのでは。こうした考えではじまった「ふしとカケラ」プロジェクトです。

良質な木材を扱うマルニ木工の素材のエキスパートたちが、木材の特性をしっかり見極め、品質に影響をあたえないものをしっかりと選別し、一つひとつに異なる個性を、木材の豊かな素材価値として提案していきます。

「ふしとカケラ」第6弾となる今回は、「Full of each

いっぱいのそれぞれ」と題し、ビーチ、オーク、ウォルナットの3つの樹種から、木目の特徴に応じて穏やかな表情の「Modest」、生き生きとした印象の「Active」、そして個性的な紋様を浮かび上がらせる「Adventure」の3つのカテゴリーをご用意します。また、ミナ

ペルホネンのカケラをパッチワークした座面もライト、ミックス、ダークの色味で3パターンが揃います。今回のスペシャルテキスタイルとして、パッチワークの中に“kakurenbo”

“sleeping

flower”といった二重織の表生地にハサミを入れると柄が現れる遊び心ある生地が必ず1つ入っております。柄づくりと樹種との組み合わせをそれぞれランダムにすることで、さらにバリエーションを豊かにし、偶然の出合いを楽しむコレクションになりました。

「ふしとカケラ」を10年にわたりともに歩んできたミナ ペルホネンのデザイナー、皆川 明さんは、このように振り返ります。

「材料の個性をそれぞれに慈しむという気持ちがこのプロジェクトの始まりです。その視点は社会の中でさまざまに広がってきた10年だと感じます。このプロジェクトが単なるイベントではなく、ものづくりのサイクルとして、自然かつ必然であることを実感するようになりました。自然界からいただく木材には、その木が育った環境やその木の特性がしっかりと残っています。

〈ふし〉という木部の一つの表情に意識を及ぼすことは、均質や同質という画一的価値観から離れ、有機的な価値を認める心持ち。こうした気持ちを作り手と使い手で共有することで、自然環境への負荷は減るのです。

『ふしとカケラ』のプロジェクトが、他のデザインにおいても具体化できるか検討していくことは、未来を良化していく道に繋がると考えています」

* PRODUCTS

ふしとカケラ HIROSHIMA アームチェア

樹種:ビーチ、オーク、ウォルナット パッチワーク:3パターン(ライト / ミックス / ダーク)

価格:ビーチ 145,200円(本体 132,000円)

オーク 185,900円(本体 169,000円)

ウォールナット 201,300円(本体 183,000円)

※12月 21日より三越伊勢丹オンラインストアにて先行予約スタート。(エムアイカードプラス会員限定)

ECサイトでは樹種とパッチワークの座面の組み合わせをお選びいただくことができます。

* EVENT OUTLINE

|イベント名|『Full of each いっぱいのそれぞれ』

MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with minä perhonen

|会期|2023年 1月 11日(水)~ 17日(火)

|時間|10:00 – 20:00

|会場|伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージ tel. 03-3352-1111(大代表)

|URL|

https://www.mistore.jp/store/shinjuku.html

* PROFILE

株式会社マルニ木工

1928年に広島で創業した木工家具メーカー。創業以来「工芸の工業化」をモットーに、職人の手作業と緻密な機械加工を融合し、工芸的な美しさ、安定した高い品質、適正な価格を実現し、90年以上木工家具をつくり続けてきました。2008年にはプロダクトデザイナーの深澤直人氏とともに、工場の特性を活かした世界の定番となる家具を目指し、HIROSHIMAをはじめとするMARUNI

COLLECTIONを発表。

2011年にはジャスパー・モリソン氏が、2021年にはセシリエ・マンツ氏が加わり、年々その世界観を広げています。デザイナーと技術者が真摯に向き合い、100年経っても世界の定番として愛される、精緻で優れたデザインの木工家具をつくり続けることで、何気ない日常を美しく心豊かにします。