FRONTEOと塩野義製薬、認知症・うつ病の診断支援AIプログラム事業に関する戦略的業務提携契約を締結

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下

FRONTEO)と塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下

塩野義製薬)は、認知症関連AIプログラム事業およびうつ病関連AIプログラム事業に関する戦略的業務提携契約を締結したことをお知らせします。

FRONTEOと塩野義製薬は、今回の提携により、FRONTEOの自然言語処理AI技術を活用し、両社で高性能な診断支援AIモデルおよび医療機器・非医療機器の開発と社会実装を目指すことによりまして、精神神経疾患における診断を効率化し、患者さまのQOL向上と医療関係者の負担軽減、医療資源の有効活用に貢献します。具体的な提携内容は次の通りです。

【主な提携内容】

1.

両社はFRONTEO独自のAIエンジン「KIBIT」を活用し、「認知症状判定装置等に係る発明」および「うつ症状判定装置等に係る発明」をベースに、認知症診断支援AIモデルおよびうつ病診断支援AIモデルとそれらの医療機器・非医療機器の共同開発、事業化、早期市場浸透・市場拡大を目指す

2. 両社は協力して共同開発医療機器の薬事承認の取得を目指す

3. FRONTEOは、AIモデルおよび医療機器・非医療機器の開発をはじめ、プログラム運用に関わる業務などを担う

4. 塩野義製薬は、臨床開発等を主体的に担い、効率的な事業構築を目指す

なお、本契約締結により、塩野義製薬は、上記製品の日本における独占的販売権を獲得し、契約一時金、今後の開発の進展などに応じたマイルストーンフィー、ならびに製品上市後の販売額に応じたロイヤリティ等をFRONTEOに支払います。

【診断支援AIプログラムの使用イメージ】

認知症やうつ病などの精神神経疾患は、国内外において重要な健康課題と位置付けられています。厚生労働省によると、近年、認知症の患者数は増加傾向にあり1)、うつ病と躁うつ病を含む気分[感情]障害の患者数も10年間で約3倍に増加しています2)。これらの疾患の早期診断と治療を可能にするため、高精度かつ迅速な、専門医・専門医療機関以外でも広く活用できる検査方法の確立や、科学的根拠に基づく非医療機器による自己診断方法の開発の必要性が高まっています。AI技術による診断支援プログラムはこの実現に資すると期待されます。

1) 厚生労働省:認知症の人の将来推計について,

https://www.mhlw.go.jp/content/001061139.pdf

2) 厚生労働省:患者調査,

https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/18/backdata/01-01-02-09.html

本業務提携により、FRONTEOと塩野義製薬は、両社の知見と強みを最大限に生かし、同AIプログラムが対象とする疾患に係る医療の質ならびに患者さまのQOL向上、医療従事者の支援、医療資源の有効活用に貢献してまいります。

■塩野義製薬についてURL:

https://www.shionogi.com/jp/ja/

塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「健やかで豊かな人生への貢献」を特定しています。依然としてアンメットメディカルニーズが高い精神・神経系疾患に対する早期診断・治療へつなげるソリューションを世界中の患者さまにお届けできるように、様々な最先端の技術を積極的に活用しながら努力するとともに、精神・神経系疾患を抱える患者さまやそのご家族のQOLや生産性の向上に貢献できるよう、外部パートナーとの連携を含めた取り組みを強化してまいります。

■FRONTEOについてURL:

https://www.fronteo.com/

FRONTEOは、自社開発AIエンジン「KIBIT(キビット)」を用いた多様なAIソリューションとサービスを提供するデータ解析企業です。「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」ことを理念とし、膨大な量のテキストデータや複雑なネットワークの中から意味のある重要な情報を抽出して、専門家の高度な判断を支援する自然言語処理ならびにネットワーク解析技術を強みとしています。

リーガルテックAI、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスAI、経済安全保障の各領域で事業を展開し、さまざまな企業の課題や社会課題の解決に貢献しています。2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金3,042,317千円(2023年3月31日時点)。

【中期的な事業構想】

FRONTEOは、「自然言語を用いて診断支援を行う世界初のAI医療機器の実用化を目的」として、2015年から慶應義塾大学医学部と共同研究を開始しました。認知症分野では、特許登録を日本(登録番号:6733891)・韓国(登録番号:10-2293160)・欧州(登録番号:3835972)にて行い、さらに、うつ病分野でも、2023年7月にPCT国際出願(出願番号:PCT/JP2023/025678、PCT/JP2023/025679)*を行っています。これらの独自の技術を用いて、患者さまと医療従事者の5~10分程度の自然会話をAIが解析し、疾患や機能低下の有無などを判定するプログラムの研究開発、また同プログラムによる疾患・症状の早期発見方法の確立および客観的エビデンスの確保を目指します。

*PCT国際出願:特許協力条約(Patent Cooperation

Treaty)に基づく国際出願。一つの出願願書を条約に従って提出することにより、PCT加盟国であるすべての国への同時出願と同じ効果を持つ出願制度。

※FRONTEO、KIBITはFRONTEOの日本における登録商標です。

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