ノバルティス、売上高10%増、コア営業利益18%増(実質ベース1)、利益率改善を含む力強い通期業績を達成。複数の第III相臨床試験で肯定的なデータを得るなど研究開発面での勢いを継続

ノバルティス、売上高10%増、コア営業利益18%増(実質ベース1)、利益率改善を含む力強い通期業績を達成。複数の第III相臨床試験で肯定的なデータを得るなど研究開発面での勢いを継続

この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2024年1月31日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、

https://www.novartis.comをご参照下さい。 2023年通期(継続事業2)

* 売上高は10%増(実質ベース、米ドルベース 8%増)、コア営業利益は18%増(実質ベース、米ドルベース 11%増)

* エンレスト(実質ベース 31%増)、ケシンプタ(実質ベース 99%増)、Kisqali(実質ベース 75%増)、Pluvicto(実質ベース

261%増)およびセムブリックス(実績ベース179%増)の継続的で堅調な業績が、主に成長を牽引

* 営業利益は39%増(実質ベース、米ドルベース 23%増)、純利益は62%増(実質ベース、米ドルベース 42%増)。

継続事業のフリーキャッシュフローは、132億米ドル(米ドルベース 9%増)

* 1株当たり純利益(EPS)は、70%増(実質ベース、米ドルベース 49%増)の4.13米ドル。コアEPSは、25%増(実質ベース、米ドルベース

18%増)の6.47米ドル

2023年第4四半期(継続事業)

* 売上高は10%増(実質ベース、米ドルベース 8%増)、コア営業利益は13%増(実質ベース、米ドルベース 5%増)

* エンレスト(実質ベース 26%増)、Kisqali(実質ベース 76%増)、ケシンプタ(実質ベース 73%増)、コセンティクス(実質ベース 21%増)、

Pluvicto(実質ベース 53%増)が、売上高の伸びを主に牽引

* 2023年第4四半期の研究開発面での主なマイルストーン:

* Fabhalta/Iptacopan –

治療歴のある患者と治療歴のない患者の両方に対して発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療薬としての適応がFDAに承認される

* コセンティクス- 中等症から重症の化膿性汗腺炎(HS)の成人患者への適応がFDAに承認される

* コセンティクス – 3つの適応症(関節症性乾癬炎、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎)に対する静注製剤がFDAに承認される

* Iptacopan- IgA腎症の患者を対象とした第III相APPLAUSE-IgAN試験において、主要評価項目を達成

* Atrasentan- IgA腎症の患者を対象とした第III相ALIGN試験において、主要評価項目を達成

* Iptacopan- C3糸球体症患者を対象とした第III相APPEAR-C3G試験において、主要評価項目を達成

* セムブリックス – 第III相ASC4FIRST試験において、慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+

CML-CP)の一次治療薬として主要評価項目を達成(1月)

配当、2024年通期業績予想、中期業績予想の修正

* 2023年の年間配当金は、3.1%増の1株当たり3.30スイスフランを提示

* 2024年通期業績予想3 – 売上高は一桁台半ばの成長率、コア営業利益は一桁台後半の成長率を予想

* 中期業績予想の修正- 売上高の2023年から2028年の年平均成長率(CAGR)は5%増(実質ベース)、コア営業利益率は2027年までに約40%に拡大

を予想

2024年1月31日、スイス・バーゼル発― ノバルティスCEOのヴァス・ナラシンハンは、2023年通期の業績について、次のようにコメントしています。

「ノバルティスは、革新的医薬品に特化した医薬品企業への戦略的転換を完了し、持続的な株主価値創出への飽くなき追求を続けています。第4四半期および通期に、売上高、純利益ともに力強い二桁の成長を達成するなど、強固な業績を継続しています。昨年1年間で、売上高の大きな伸びが期待されるプロジェクトで10件の肯定的な第III相臨床試験データを入手しました。主な成長製品の非常に堅調な業績や豊富なパイプラインは、中期業績予想(売上高:2023~2028年のCAGR実質ベース

5%増;コア営業利益率:2027年までに約40%に拡大)に対するノバルティスの自信の根拠となっています。

主要数値1

1

実質ベースの数値、コアベースの業績ならびにフリーキャッシュフローは、国際会計基準(IFRS)に準拠していません。IFRSに準拠していない数値の説明は、要約版業績報告書(英文オリジナル版)の49ページに記載されています。本リリースに掲載される成長率は、特に記載のある場合を除き、すべて前年同期に対するものです。2

要約版業績報告書(英文オリジナル版)の37ページに記載されるとおり、継続事業には、イノベーティブ

メディスン事業部門ならびに継続事業の企業活動からなるノバルティスに残る事業活動が含まれ、非継続事業には、サンドの業績が含まれます。3

業績予想の前提条件に関する詳細は、7ページ(英文オリジナル版プレスリリース)をご覧ください。

戦略アップデート

事業の集中

2023年、ノバルティスは、革新的医薬品に特化した医薬品企業への転換を完了しました。ノバルティスは、4つのコア疾患領域

(循環器・腎臓・代謝、イムノロジー、中枢神経、オンコロジー)に明確に焦点を合わせ、この4つの疾患領域のそれぞれに、負担が大きい疾患に対する治療薬であり、大きな成長の可能性を持つ複数の上市済みならびに開発中の製品を持っています。また、ノバルティスは、既存の2つの

技術プラットフォーム

(化学、バイオ医薬品)に加え、新たに3つのプラットフォーム(遺伝子・細胞療法、放射線リガンド療法、xRNA)の研究開発力および生産規模の拡大に、優先的かつ継続的に投資しています。地理的な面では、

優先地域である米国、中国、ドイツ、日本での成長にフォーカスしています。

優先課題

1. 成長を加速

:付加価値の高い医薬品(新規化合物)供給への注力を新たにするとともに、すべてのコア疾患領域での豊富なパイプラインを背景とした優れた上市活動にフォーカス

2. 株主への還元:卓越した事業運営と財務業績の改善を継続。資本配分における規律と株主中心の維持、ならびに資金生成と、資本の柔軟性を支える強力な資本構成の実現

3. 基盤の強化:社員の持つ力の活用、データサイエンスおよび技術の規模拡大、社会との信頼関係構築の継続

財務業績

2023年9月15日の株主によるサンドの独立の承認後、ノバルティスは、当期ならびに過去の会計年度の連結業績報告書を“継続事業”と“非継続事業”に分けて報告しています。

継続事業には、イノベーティブ

メディスン事業部門ならびに継続する企業活動からなるノバルティスに残る事業が含まれます。非継続事業には、サンド事業部門およびサンドの事業に関連する一部の企業活動、さらに、独立に関わる特定の費用が含まれます。

サンドの事業の独立に伴い、ノバルティスは、グローバルに事業を展開する一つのセグメントとして事業の運営を行い、革新的医薬品に集中した企業となります。

この後の説明は、継続事業に関するものです。また、主にサンドとその関連の企業活動からなる非継続事業についての情報も提供しています。

継続事業

2023年第4四半期(10~12月)

2023年第4四半期の売上高は、販売量の13ポイントの伸びに牽引され、114億米ドル(8%増、実質ベース

10%増)となりました。ジェネリック医薬品との競合によるマイナス影響は3ポイント、価格低下による影響はありませんでした。

営業利益は、販管費ならびに研究開発費の上昇により一部相殺されるも、売上高の増加および事業再編費の減少が主な要因となり、26億米ドル(47%増、実質ベース

68%増)となりました。

純利益は、主に営業利益の増加ならびに経常外の税率の低下により、26億米ドル(101%増、実質ベース

130%増)となりました。1株当たり純利益(EPS)は、発行済み株式数の加重平均値の減少が寄与し、1.29米ドル(108%増、実質ベース

140%増)となりました。

コア営業利益は、販管費および研究開発費の増加により一部相殺されるも、売上高の増加が主な要因となり、38億米ドル(5%増、実質ベース

13%増)となりました。米ドルベースのコア営業利益の成長率は、12月中旬のアルゼンチンでの通貨切り下げの影響に伴い2ポイント低下[1]しました。売上高営業利益の成長率は、10ポイント減(実質ベース

1.0ポイント増)の33.5%となりました。

[1]IFRS(R)会計基準は、ノバルティスのアルゼンチン子会社に対し、超インフレ経済下での経営であることから、業績連結の目的のため、通期の損益計算書の米ドルへの換算を、当期の期中平均レートではなく決算日の為替レートで行うことを求めています。これに伴い、2023年1-9月期および第4四半期の通貨切り下げの影響を、第4四半期に計上しています。

コア純利益は、主にコア営業利益の増加により、31億米ドル(6%増、実質ベース

11%増)となりました。コアEPSは、発行済み株式数の加重平均値の減少が寄与し、1.53米ドル(10%増、実質ベース 16%増)となりました。

継続事業のフリーキャッシュフローは、営業活動からのキャッシュフロー(純額)の減少に伴い、前年同期の35億米ドルから21億米ドル(米ドルベース

38%減)に減少しました。

2023年通期(1~12月)

2023年通期の売上高は、販売量の16ポイントの伸びが、価格低下による2ポイントならびにジェネリック医薬品との競合による4ポイントのマイナス影響に一部相殺され、454億米ドル(8%増、実質ベース

10%増)となりました。

営業利益は、減損費用の増加と販管費および研究開発費の上昇により一部相殺されるも、売上高の増加と事業再編費の減少、係争関連の収入が主な要因となり、98億米ドル(23%増、実質ベース

39%増)となりました。

純利益は、主に営業利益の増加と経常外の税率の低下が寄与し、86億米ドル(42%増、実質ベース

62%増)となりました。1株当たり純利益(EPS)は、4.13米ドル(49%増、実質ベース 70%増)でした。

コア営業利益は、売上高の増加が販管費および研究開発費の上昇に一部相殺され、164億米ドル(11%増、実質ベース

18%増)となりました。コア売上高営業利益率は、0.9ポイント上昇(実質ベース 2.4ポイント増)し、36.0%となりました。

コア純利益は、主にコア営業利益の増加により、134億米ドル(13%増、実質ベース

19%増)となりました。コアEPSは、発行済み株式数の加重平均値の減少が寄与し、6.47米ドル(18%増、実質ベース 25%増)となりました。

フリーキャッシュフローは、営業活動からのキャッシュフロー(純額)の増加に伴い、前年の121億米ドルから132億米ドル(米ドルベース 9%増)に拡大しました。

非継続事業

非継続事業の業績には、株式の分配が行われた2023年10月3日までの独立前のサンドのジェネリック医薬品およびバイオシミラー事業部門、サンドの事業に関連する一部の企業活動、さらに独立に関わる特定の費用が含まれます。また、2023年通期の非継続事業の業績には、サンド

グループAGからノバルティスAG株主に分配された国際会計基準(IFRS)ベースの非現金非課税収益(純額)約59億米ドルも含まれています。このIFRSベースの収益は、主に、その時点でのサンドの資産のIFRSベースの評価額に対する、ノバルティス株主に分配されたサンドの事業の見積もり評価額の分配負債の超過分に関するものです。株式分配日の10月3日以降の2023年第4四半期に、業績の計上はありませんでした。前年同期には、四半期全期期の業績が含まれます。

2023年第4四半期(10~12月)

非継続事業の純利益は、サンド

グループAGからノバルティスAG株主に分配されたIFRSベースの非現金非課税収益(純額)約59億米ドルの計上があったことから、前年同期の151百万米ドルに対し、58億米ドルとなりました。

2023年通期

非継続事業の売上高は、主に米国以外での成長に牽引され、前年の94億米ドルから74億米ドルとなりました。営業利益は、前年の13億米ドルから265百万米ドルとなりました。

非継続事業の純利益は、サンド

グループAGからノバルティスAG株主に分配されたIFRSベースの非現金非課税収益(純額)約59億米ドルの計上があったことから、前年の906百万米ドルに対し、63億米ドルとなりました。

ノバルティス全体

2023年第4四半期(10~12月)

サンド

グループAGからノバルティスAG株主に分配されたIFRSベースの非現金非課税収益(純額)約59億米ドルの計上があったことから、ノバルティス全体の純利益は前年同期の15億米ドルから85億米ドルに、基本EPSは前年同期の0.69米ドルから4.14米ドルに増加しました。ノバルティス全体の営業活動からのキャッシュフロー(純額)は25億米ドル、フリーキャッシュフローは21億米ドルでした。

2023年通期(1~12月)

サンド

グループAGからノバルティスAG株主に分配されたIFRSベースの非現金非課税収益(純額)約59億米ドルの計上があったことから、ノバルティス全体の純利益は前年の70億米ドルから149億米ドルに、基本EPSは前年の3.19米ドルから7.15米ドルに増加しました。ノバルティス全体の営業活動からのキャッシュフロー(純額)は145億米ドル、フリーキャッシュフローは132億米ドルでした。

2023年第4四半期の成長の主な原動力

第4四半期の業績は、以下を含む主な成長製品への継続的なフォーカスに下支えされました(第4四半期の売上高の伸びに対する貢献順):

2023年 イノベーティブ メディスン 売上高上位20製品

資本構成および純負債額

事業への投資と強力な資本構成、魅力ある株主還元の適切なバランスを保つことを今後も引き続き優先します。

2023年通期に、ノバルティスは、スイス証券取引所のセカンド・トレーディングラインを通じて、合計8,750万株の自己株式を84億米ドルで買い戻しました。これには、150億米ドルの自己株式購入(2021年12月に発表され、2023年6月に終了)の一環としての5,280万株(49億米ドル)、ならびに2023年7月に発表された最大で150億米ドルの新たな自己株式購入(計画通り継続中、最大127億米ドルの資金が残る)の一環としての2,300万株(23億米ドル)が含まれます。

また、1,170万株(12億米ドル)が、社員持ち株制度関連の希釈化影響を軽減する目的で買い戻されました。さらに、160万株(株式価値1億米ドル)が、社員から買い戻されました。同じく2023年通期に、社員持ち株制度関連のオプション権行使ならびに株式受け渡しにより、1,350万株(株式価値11億米ドル)が受け渡されました。この結果、発行済み株式総数は、2022年12月31日時点と比べて7,560万株減少しました。これらの自己株式の取引により、株主資本が74億米ドル減少するとともに、現金支出(純額)は86億米ドルとなりました。

2023年12月31日現在の純負債額は、2022年12月31日時点の72億米ドルから102億米ドルに増加しました。増加の主な要因は、73億米ドルの年間配当金の支払いと86億米ドルの自己株式の取引による現金支出(純額)、M&Aおよび無形資産の取引による現金支出(純額)33億米ドルが、フリーキャッシュフロー132億米ドルならびにサンドの独立に関連したノバルティスの純負債額の30億米ドルの減少によって一部相殺されたことです。

2023年第4四半期現在のノバルティスの長期信用格付けは、ムーディーズ投資家サービスがA1、S&Pグローバル・レーティングがAA-となっています。

主な前提条件:

* 上記の業績予想は、米国においてエンレストのジェネリック医薬品が2024年に上市されないことを前提とする

外国為替の影響

2024年1月下旬の為替レートが2024年の残りの期間も継続すると仮定した場合、2024年通期での為替の影響は、売上高に対してマイナス1ポイント、コア営業利益に対してマイナス3ポイントとなると予想しています。業績への為替影響の予想は、ノバルティスのウェブサイトで毎月提供されています。

免責事項

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了承ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。

ノバルティスについて

ノバルティスは、革新的医薬品の研究、開発、製造、販売を行うグローバル製薬企業[HF1] [YA2]

です。ノバルティスは、患者さん、医療従事者、社会全体と共に病に向き合い、人びとがより充実した健やかな毎日が過ごせるため「医薬の未来を描く

(Reimagining

Medicine)」ことを追求しています。ノバルティスの医薬品は、世界中で2.5億人の患者さんに届けられています。詳細はホームページをご覧ください。

https://www.novartis.com

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以上

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