「メンズスキンケア」のパーセプション

“利用したいスキンケアブランド”想起に花王が多数出現。

生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は、「メンズスキンケア」をテーマに、パーセプションに関するインターネットリサーチを実施いたしました。

ネオマーケティングのカテゴリーパーセプション調査では、当該カテゴリーのエボークトセット※1、パーセプション※2を確認することで現状のカテゴリー全体を俯瞰することができます。

そこで、メンズスキンケアの現状を知るために、ネガティブ・ポジティブなイメージ、利用シーン、利用する際に想起するメンズスキンケアのブランドを調査しました。

是非今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。

※エボークトセットとは、利用や購入時に思い浮かぶブランド想起のことを指します。

※パーセプションとは、認識の意味です。そのものに対して、どのような認識をもっているかを指します。

主な結果

* ブランド想起:ニベア、UNO、ギャッツビー、ビオレ

* 現在の認識:保湿によい、きれいになる、アンチエイジング

* パーセプションチェンジの種:価格、面倒、べたつき、効果がわからない

【調査概要】

調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施

調査の対象:全国の20歳以上69歳以下のスキンケア用品を利用する男性

有効回答数:1,000名

調査実施日:2024年1月9日(火)~2024年1月10日(水)

※以下の数表は、回答を自由記述形式で取得した後、アフターコーディング集計を行った結果となります。

◆ポジティブイメージ

メンズスキンケアは「保湿によい」「きれいになる」「アンチエイジング」という好ましいイメージを持たれているので、ここは大きな利点です。「乾燥を防ぐ」「潤いを保つ」も含めると、メンズスキンケア=保湿という認識を強く持たれていることが分かる。

また、「気持ちがいい」「気持ちが上がる」「身だしなみとして」といった情緒面も、少数派かもしれませんが、利用者がメンズスキンケアを使う一つの要因になっていると考えられます。

メンズスキンケアは「保湿」が基本的な価値(POP)なので、潤うだけではなく「気持ちの身だしなみを整える」という情緒価値の提案を強化することで、新しい顧客層に訴求できます。

◆ネガティブイメージ

「値段が高い」「面倒くさい」点が利用をためらわせる大きな要因ですが、一部では

「男らしくない」「女っぽい」といった点も購入の妨げになっている様子です。

一部の意見ではありますが、「言われてみたら確かに」という潜在しているネガティブの可能性があります。

さらに、「自分に合うものがわからない」という意見も見受けられます。

これらの課題に対しては、「スキンケア=女性のもの」、「男性はスキンケアするものではない」という認識があり、自分ゴト化されてこなかったことが「探し方」が分からないという課題がみえます。男性がスキンケアをすることの利点を伝えていくことで、自分ゴト化させる。これが、メンズスキンケアの認識を変える第一歩ではないでしょうか。

◆ブランド想起

花王ニベアや、花王ニベアメン、花王メンズビオレ、花王ビオレ等、花王ブランドが多数出現。UNO、ギャッツビーが拮抗。これは圧倒的なカテゴリー浸透度による成果です。

これらのブランドは、スキンケアの代表格として位置づけられており、女性から支持を得続けた結果、男性にも「信頼」を提供できているといえるのではないでしょうか。

◆総括

メンズスキンケアの市場でブランドの想起率を高めるには、単に保湿によい、乾燥を防ぐだけでは不十分です。

ネオマーケティングの調査から得られた結果をもとに、メンズスキンケアに新しい価値を持たせ、消費者の印象を一新する戦略が必要です。

成功のカギは次の2点にあります:

・ポジティブイメージの拡散

メンズスキンケアは「保湿によい」「気持ちが高まる」「身だしなみ」というポジティブな

イメージをより多くの人に伝えることで、魅力を広げます。

・ネガティブイメージの解消

「効果が分からない」「女っぽい」「男らしくない」といったネガティブな印象を払拭

し、新たなメンズスキンケアの認識を強化することで、消費者に自分ゴト化させます。

使うことでどうなれるか。機能的・情緒的なベネフィットを伝えることで、「そうなりたい」と思わせる。結果、使うことに対する「面倒」が払拭できる。

「そうなりたい」という気持ちを創っていくことが必要。その為に、ネガティブなパーセプションを変えることもひとつではないでしょうか。

・顔の身だしなみのメンズスキンケアといったら、

・気持ちが上がるメンズスキンケアといったら、

・さわやかになれるメンズスキンケアといったら、

このように、メンズスキンケアのポジティブな側面を強調し、ネガティブなイメージを解消することで、消費者に新しい視点を提供します。例えば、「サントリー

VARON」が中高年をターゲットに「シニア扱いされて落ち込んだ」「しょぼくれたくない」というニーズを掴み、トライアルバリアのひとつでもある「手間」をオールインワンで払拭しました。

男性向けではなく、男性の中でも対象を絞る。

他のメンズスキンケアより安い、高機能であるといった差別化ではなく、独自化。

このブランドにしかできないこと、このブランドでしか得られないこと、このブランドでしか味わえないことを創り・打ち出していくことでブランド想起につながりやすくなります。

ネオマーケティングではさまざまなカテゴリーパーセプションを独自で調査研究しております。一部情報を無償で公開しております。

カテゴリーパーセプション調査結果一覧

https://column.neo-m.jp/data/perception

【調査結果】※一部記載

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