うつ病経験者179名アンケート。仕事で困ったことランキング第1位は…『○○○』

うつ病経験のある方が仕事で困ったこと、第1位は「対人関係」2位「体調管理」3位「仕事内容」という結果に。またその困りごとが解決したか、職場に症状を伝えているかも調査しました。

障害や福祉サービスに関する情報サイト「マナポッケ(

https://mana-pocket.com/

)」を運営する株式会社manaby(本社:仙台市、代表取締役社長:岡崎衛)は、うつ病経験者を対象に「仕事で困ったこと」に関するアンケート調査を実施しました。

▼本記事

うつ病経験者179名アンケート。仕事で困ったこと第1位は…『対人関係』

* 調査背景

株式会社manabyは、就労移行支援をはじめとした障害福祉事業を展開しております。今回の調査は障害がある方の就業における課題について把握し、障害があり同じような困りごとを持つインターネットユーザーへのヒントとなることを目的としています。

* 調査結果まとめ

1.「対人関係」「体調管理」「仕事内容」で悩んでいる方が多い

2.困りごとが解決した方は約4割

3.自分の症状を職場に伝えたほうが困りごとの解決に繋がりやすい

* 仕事で困ったこと第1位は「対人関係」2位「体調管理」3位「仕事内容」という結果に

■仕事で最も困ったことを教えてください

1位:対人関係 61票(34.1%)

2位:体調管理が難しい 42票(23.5%)

3位:仕事内容 26票(14.5%)

4位:まわりに相談できる環境がなかった 15票(8.4%)

5位:職場環境 11票(6.1%)

6位:通勤 10票(5.6%)

7位:休みが取りにくい 9票(5.0%)

その他 5票(2.8%)

※小数点第2位以下は四捨五入

「対人関係」の困りごとが1位という結果に。続いて「体調管理が難しい」が23.5%、「仕事内容」が14.5%でした。

* 「対人関係」の困りごとに関する実際のコメント

・本当は何を思っているのか裏を考えてしまい、上手く話せずコミュニケーションが取れなくなってしまった。

バカにされているように感じてその人がいるだけでドキドキしたり、怖くなったり、様子を伺って動くようになったりして本来のパフォーマンスができなかった。人間不信になってしまった。

・無理難題なことばかり要求されて、それが出来ないと怒られる、でもやる気が全然出ない、自分は出来ない奴なんだと思いメンタルがえぐられるのループになった。

・うつゆえにコミュニケーションをとる意欲がわかず方法も限られてしまい、職場内での意思疎通に苦労しました。

特に「上司との関係」で困ったというコメントが多数。一度関係が崩れてしてしまうとそこから関係を修復するのは難しく、相談できずに退職に至ってしまった方もいました。

* 「体調管理」の困りごとに関する実際のコメント

・夜眠れないため、疲れが取れず朝方にようやく眠くなるので起床時間になってもなかなか起きることが出来ず、仕事を休むことが多かった。

・朝出勤前にふとした不快感を感じ、「今日一日仕事をやりきれるだろうか?」と不安感が頭をよぎるともうダメで、仕事に行けなくなる日が多々ありました。

・特に朝に猛烈に強いうつ症状となり起き上がることができなくなり休むことがあった。罪悪感が強く、うつが悪化する負のループに陥っていた。

うつ病では、睡眠や体調の波があるため、仕事に影響が出てしまうと答えた方が多くいました。また休んでしまったことへの罪悪感でさらに体調が悪化してしまったケースもあるようです。

* 「仕事内容」の困りごとに関する実際のコメント

・複数の仕事を同時にこなすマルチタスクや複雑な窓口対応が苦手であるのに、それらの仕事をどんどんやらされてしまうこと。

・常に頭が働かずぼーっとしてしまい、仕事が覚えられなかったりミスが多かったりする。

・仕事でのミスが多くなって来た為、軽作業に回されてしまいました。

うつ病では、睡眠や体調の波があるため、仕事に影響が出てしまうと答えた方が多くいました。また休んでしまったことへの罪悪感でさらに体調が悪化してしまったケースもあるようです。

* 職場に自分の症状を伝えている方は約5割

■自分の症状や特性を職場に伝えましたか?

・伝えた 94票(52.5%)

・伝えなかった 85票(47.5%)

※小数点第2位以下は四捨五入

困りごとを解決する上で、自分の症状を職場に伝えるかは悩むポイントになると思います。

今回のアンケートでは「伝えた」と「伝えなかった」方がほぼ半々に分かれる結果となりました。

〈伝えた方のコメント〉

・周囲に迷惑をかけていはいけないと思い、仕事を休んでしまう理由を上司や同僚にしっかりと伝えました。そうしたら会社が推奨しているメンタルクリニックを紹介してもらえたので、何度か通って薬の処方をしてもらい、睡眠障害や不安症を少しずつ改善させることができました。

・特性や症状を職場にしっかり伝えたほうが周囲からの理解や配慮が得られるので、より仕事のしやすい環境で作業ができると思ったから。

・自分の症状を打ち明けないと状況が改善せず、さらに悪化してしまうと判断した為。

「伝えた」方からは、始めは迷惑をかけないために症状を伝えざるを得なかった方でも、結果的に配慮や理解を得やすくなったという比較的ポジティブな意見が集まりました。

〈伝えなかった方のコメント〉

・伝えたところで変わるとは思えなかったし、変に軽蔑されたり誤解されるのを避けたかったから。

・弱い自分を見せるようで悔しいというのもありましたし、どう伝えればわかりやすいかが考えられなかったです。

・自分がうつ病ということを悟られたくなかったのでいうことはできませんでした。言ったところで相手に非があるわけでも、こちらに非があるわけでもないので解決はできなかったと思います。

一方で「伝えなかった」と答えた方からは「まわりの人にどう思われるか不安」という声が多くあがりました。

うつ病に対してイメージにより相談しにくい環境となってしまっていることも考えられます。

* 困りごとが解決した方は約4割

■その困りごとは解決しましたか?

・解決した 24票(13.4%)

・ある程度解決した 53票(29.6%)

・あまり解決しなかった 49票(27.4%)

・解決しなかった 53票(29.6%)

※小数点第2位は以下四捨五入

約4割の方が職場での困りごとが「解決した」「ある程度解決した」と回答しています。

解決に繋がっていない方がやや多いものの、「伝えた」方が「伝えなかった」方に比べて困りごとの解決に繋がった傾向も見られました。

自分の症状を職場に伝えることはハードルが高く感じるかもしれませんが、結果的に困りごとの解決につながっていることを考えると、伝えるメリットも大きいようです。

限界まで我慢して、さらに体調が悪化してしまったり、仕事をやめなければいけなくなってしまう前に、早めに「相談する」「休む」などの選択をできるようにしていくことが大切です。

* この記事について

▼本記事

うつ病経験者179名アンケート。仕事で困ったこと第1位は…『対人関係』

https://mana-pocket.com/post-10119/

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▼調査概要

調査内容:「うつ病の方が仕事で困ったこと」に関するアンケート調査

調査方法:インターネット調査

調査期間:2023年08月16日~2023年08月29日

調査人数:179人

対象者 :うつ病で仕事で困った経験がある方

▼アンケート属性

■性別

・男性 81名(45.3%)

・女性 98名(54.7%)

■年代

・10代 1名(0.6%)

・20代 34名(19.0%)

・30代 66名(36.9%)

・40代 49名(27.4%)

・50代 26名(14.5%)

・60代以上 3名(1.7%)

〈会社概要〉

社名 :株式会社manaby

本社 :〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡1-6-30 ディーグランツ仙台ビル5階

代表者 :代表取締役社長 岡崎 衛

設立 :2016年6月

会社HP :

https://manaby.co.jp/

〈運営メディア〉

マナポッケ:https://mana-pocket.com/

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