第21回学事出版教育文化賞決定!80本を超える応募論文から「教員によるスクールソーシャルワークの可能性」を示した高校教諭の取り組みに教育文化賞授与

優秀賞には「食品ロス削減目指す図工実践」「応用行動分析を取り入れた特別支援教育の実践」の2編。受賞論文は当社月刊誌2024年4月号に掲載!

教育書・雑誌を刊行する学事出版株式会社(鈴木宣昭

代表取締役社長)は、第21回学事出版教育文化賞の最終選考を実施し、渡邉大介氏(八王子学園八王子高等学校教諭)による「教員によるスクールソーシャルワークの可能性~ニュージーランドを参考にしたワンストップサービスへ」に教育文化賞(最優秀賞)を、他2本の論文に優秀賞を授与することに決定しました。

なお、3本の受賞論文につきましては、当社が刊行する月刊誌『月刊高校教育』『月刊生徒指導』『学校事務』の2024年4月号(3月13日発売号)に掲載予定です。

学事出版教育文化賞は、全国のすぐれた教育実践を発掘・顕彰することを通して、教育関係者の皆さまの新たな取り組みを奨励し、教育の質向上の一助となることを目指して2001年に創設されたものです。

受賞者に授与される賞状と盾(イメージ)

受賞者に授与される賞状と盾(イメージ)

21回目を迎える今回、全国から90本を超える論文応募があり、選考委員による厳正な審査の結果、以下の通り教育文化賞および優秀賞を授与することに決定いたしました。

* 第21回学事出版教育文化賞 受賞論文

■教育文化賞(最優秀賞)

タイトル:教員によるスクールソーシャルワークの可能性~ニュージーランドを参考にしたワンストップサービスへ

受賞者名:渡邉大介氏(八王子学園八王子高等学校教諭)

■優秀賞

タイトル:情緒障害児教育における「児童が納得できる」規則の指導~応用行動分析学の行動制御技法を用いた朝の会の訓話

受賞者名:河村優詞氏(八王子市立宇津木台小学校主任教諭)

タイトル:食品ロスの削減をめざす造形活動の展開 ~「うらめしや~」(第5学年図画工作科)

受賞者名:三輪辰男氏(津市立西郊中学校教頭)

* 受賞者コメント

本発表に際して、3名の受賞者から受賞コメントを寄せていただきました。

【教育文化賞(最優秀賞)】

渡邉大介氏

「日本の教員は何でも屋」。日本の教員は、授業だけでなく部活動や事務仕事、生活指導、進路指導など多岐にわたる仕事を求められます。行き過ぎた「何でも屋」は教員の多忙化を招いたため、「何でも屋」からの脱却が進められ、スクールソーシャルワークも専門家に任されるようになってきています。それ自体は歓迎すべきことですが、教員がスクールソーシャルワークを担った方が効果的である場合もあるように思います。以上のような問題意識のもと、本小論は教員が担うべきスクールソーシャルワークの範疇を明らかにしようという試みです。

このたびは栄誉ある賞に選んでいただき光栄です。この賞を励みに実践と研究を積み重ねていきたいと思います。

【優秀賞】

河村優詞氏

この度は優秀賞をいただき、大変光栄に思います。関係者の皆様にはこの場をお借りして心から感謝申し上げます。

さて、本研究は特別支援学級在籍児童の適応的な行動の増加を目的とし、応用行動分析学のパラダイムからアプローチした実践です。罰的な処遇を最少化するために言語による行動の価値づけを試み、朝の会というポピュラーな場面における教師の訓話の中に、児童の興味を引き付けるための内容を盛り込んでいきました。結果、児童らの適応的な振る舞いが増加していきました。しかし、このような言語による価値づけは特別支援教育における先行研究がまだ不足している分野であるため、今回の受賞を心の糧とし、今後も研究に精進いたします。

三輪辰男氏

この度は、第21回学事出版教育文化賞・優秀賞を賜りまして、大変光栄に存じます。選考委員の皆様をはじめ、関係の皆様には心より御礼申し上げます。

環境問題という喫緊の課題に対して図画工作科に何ができるか――。この問題意識に基づき、2007年度から前任の小学校において様々な授業実践に取り組んで参りました。本実践は、その一環です。教科の特性を活かして社会問題に取り組むことにより、公教育としての図画工作科の存在意義と可能性を示すことができたのではないか、と自負しております。

今後も自身の授業理論の精緻化や授業プランの創出に努めて参りたいと思います。この度は、誠にありがとうございました。

* 受賞論文は当社月刊誌2024年4月号にて掲載!

受賞論文は、当社が刊行する以下の月刊誌の2024年4月号(2024年3月発売予定)に掲載いたします。

『月刊高校教育』2024年4月号に掲載

渡邉大介氏「教員によるスクールソーシャルワークの可能性」

『月刊生徒指導』2024年4月号に掲載

河村優詞氏「情緒障害児教育における『児童が納得できる』規則の指導」

『学校事務』2024年4月号に掲載

三輪辰男氏「食品ロスの削減をめざす造形活動の展開」

* 学事出版教育文化賞について

学事出版教育文化賞は、学事出版創立40周年を記念して2001年に創設されたもので、全国の教育関係者のすぐれた教育実践を発掘・顕彰することを通して、教育関係者の新たな取り組みを奨励し、教育の質向上の一助となることを目指す社会貢献事業です。毎年、全国から多くの論文の応募があり、すぐれた実践は当社から書籍化されることもあります。

第22回学事教育文化賞は、2024年6月頃から募集開始を予定しております。

最新情報は当社ウェブサイトをご覧ください。

https://www.gakuji.co.jp/

* 会社概要

会社名:学事出版株式会社

代表取締役社長:鈴木宣昭

所在地:東京都千代田区神田神保町1-2-5 和栗ハトヤビル3F

事業内容:教育関連図書・教材の出版

コーポレートサイト:https://www.gakuji.co.jp/

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公式X(Twitter):@gakuji_shuppan

https://twitter.com/gakuji_shuppan