深沢潮の最新小説『翡翠色の海へうたう』8/31(火)発売

『翡翠色の海へうたう』書影

『翡翠色の海へうたう』書影

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は、 深沢潮氏の最新小説『翡翠色(ひすいいろ)の海へうたう』を2021年8月31日(火)に発売しました。

本作は、 これまで女性問題やマイノリティをテーマに作品を出されている深沢潮氏が、 慰安婦女性という極めてセンシティブで難しい事柄を切り口に、

「歴史のはざまでいなかったことにされる」人々に焦点を当てた渾身の一作です。

* 作品紹介

派遣社員、 未婚彼氏なし、 何者にもなれない「私」。

戦時中、 名前を奪われ、 穴として使われた「わたし」。

時代も国境もすべての境界をこえて交わる、 2人の女性の物語。

【あらすじ】

誰からも必要とされない、 冴えない日々を送る葉奈は「小説家になる」という夢を叶えることで、 人生の一発逆転を目指していた。

しかし連続で文学賞の最終候補にのこったものの、 テーマが弱い、 凡庸だと原稿を酷評され焦りを募らせていた。 そんな中、 応援している K-POP

アイドルの投稿に「あなたがそんな人だったなんてがっかりした」というコメントがついていることに気付く。

どうやらアイドルが慰安婦女性など性被害に遭った人たちを支援するブランドを着ていたことで炎上が起こったらしい。 ファンの間でも賛否両論の意見が起こる中、

葉奈はタブーとされるが故に女性たちの記録がきちんと伝わっていないことを知る。 戦争に翻弄された、 声なき哀れな女性たち。

これこそ自分の書くべき強いテーマだと感じた葉奈は、 女性たちが暮らしたと沖縄へ飛ぶ。 しかし取材を進める中で、 イメージしていた女性たちの姿と、

証言者たちが語る彼女たちの姿に乖離がある事に気付く。 そして取材者の女性から、 「当事者ではないあなたがどうして書くのか」と覚悟を問われ……。

* 著者紹介

著者近影

著者近影

深沢 潮(ふかざわ・うしお)

東京都生まれ。 2012年「金江のおばさん」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞。 受賞作を含む『ハンサラン

愛する人びと』(文庫版『縁を結うひと』)でデビュー。 自らのルーツである在日コリアンの問題に向き合い、

『ひとかどの父へ』『緑と赤』『海を抱いて月に眠る』などの著作がある。 母乳信仰を描いた直近刊『乳房のくにで』も話題に。

* 書誌情報

作品名:翡翠色の海へうたう

著者名:深沢潮

発売日:2021年8月31日(月)★電子書籍配信中

定 価:1,760円(本体1,600円+税)

頁 数:240頁

装 丁:坂詰佳苗

装 画:嶽まいこ

体 裁:四六判変形上製 単行本

ISBN:9784041110799

発 行:株式会社KADOKAWA

作品詳細ぺージ:

https://www.kadokawa.co.jp/product/322010000475/

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