コロナ禍で「先行きに不安を感じるようになった」、女性40%、男性29% 男女3,118名が回答 『こころと身体の健康調査』

男女3,118名が回答 『こころと身体の健康調査』 産経新聞社と独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院(大阪府)は、 健康意識の高い中高年を中心に、

「コロナ禍において、 どのような健康不安を抱えているか」を全国調査した。 新型感染症の影響で、 診察や通院が手控えられ、 病気の発見が遅れる、

あるいは必要な治療を受けないなどのリスクが懸念されている。 調査では、 診察や通院の現状と、 こころと身体について抱えている不安を尋ねた。 調査全体を、

同病院・西田俊朗院長が監修した。 西田院長は来年1月9日より,産経新聞読者の健康不安などに回答するコラムを「産経ニュース」で開始する。 調査の実施は、

産経新聞社が今秋設立したマーケティングの新会社「産経リサーチ&データ」(代表取締役社長:栗本洋)が担当した。 <調査概要>

実施期間:2020年11月3日~11月11日

サンプル数:3,118サンプル(産経iD会員:回答者は日本全国)

告知場所:WEB産経ニュース/産経iD(メルマガ、 Webサイト

https://id.sankei.jp

調査の趣旨から、 「50代」以上の年代が回答者全体の9割を占めた。 うち、 男性:女性=2:1。

■感染不安や行動制限による「先行きが見えないストレス」の深刻化

設問「以前と比べて体調や気持ちの変化(不安など)がありますか?」への回答で、 「先行きに不安を感じるようになった」が32.1%、

「ストレスがたまりやすくなった」が31.3%もあった。 一方で「ない」との回答は26.5%にとどまった。 多くの選択肢で、

男性と比較して女性の方が10ポイント程度数値が高く、 女性の方が変化(不安など)を大きく感じている現状が浮き彫りになった。

■「体調の変化や不安、 気持ちの変化」に対して、 「特に何もしなかった」が半数

先行きへの不安やストレスが一部の人に溜まりやすくなっているにも関わらず、 抱えている課題について、 何らかの相談ができている人は約半数にとどまった。

体調や気持ちの変化を、 個人の中で抱え込んでしまっている状況が懸念される。

■日常での健康相談相手は家族、 そしてかかりつけ医

「日頃、 あなたはご自身の健康や気になることを誰に最初に相談しますか?」(複数回答)(n=3,104)

「日頃、 あなたはご自身の健康や気になることを誰に最初に相談しますか?」の設問に対して、 「家族または親族」との回答が最多の70.3%、

次いで「かかりつけ医」が39.1%となった。 50代以上が多くを占める回答者の属性を考え合わせると、 普段から通院する機会があり、

医療者に相談をしている状況がうかがわれる。 また、 女性は「友人」との回答も比較的多かった。 一方で「相談しない」という人は10%程度にとどまった。

■「持病の定期受診(通院)」について、 「受診を控えた(控えていた)」 27%

なんらかの持病の定期受診(通院)をしている人の中で、 「持病の定期受診(通院)を控えましたか」との設問に対し、

「受診に行く回数が減った」「減っていたが最近は以前同様に通っている」が合わせて27.0%。 一方、 「ずっと変わらず通っている」は73%を占めた。

感染症が拡大した中で、 通院控えが一定割合にのぼることがうかがわれた。

■コロナパンデミック下の通院・健診控えの実情

普段の受診状況を尋ねると、 全体の9割近くが、 定期的に検診を受診しているとの回答になり、 全般に高い健康意識がうかがわれる。 しかしながら、 「今年、

健康診断はどうされましたか」との設問に対して「いったん延期したが、 年度内に受けた(受ける予定)」が24%。 「いったん延期。

今後受けるかどうかは未定」が9.1%。 計33%が健診を延期した。 「いつもどおりに受けた」という人は54.6%。

■「待合室などで感染しないか不安」 ~通院控えの最大要因

「自分やご家族が病院や医院に通院したり、 検診を受けたりすることに不安を感じますか?」への回答では、 「待合室などで感染しないか不安」が最多。

「医師や職員からの感染」「行く道中での感染」「医療器具等からの感染」が続いた。 一方、 「特に不安は感じていない」との回答も全体の三分の一にとどまった。

■どのような医療機関や検診センターであれば安心して受診できるのか

「どのような医療機関や検診センターであれば安心して受診できますか?」への回答は「頻繁な消毒」が最多だった。

これに「館内の全面的な抗菌・坑ウイルス仕様」「医師や職員の定期的な検査」が続いた。 回答者の多くが、 病院で感染するのではないかとの懸念を持っており、

それが受診控えの一要因になっている可能性がある。 この懸案の解決には、 医療機関がどの様な感染対策をしているかを十分に周知する必要がある。

■健康のことを相談できないときの代替策は

「健康のことを相談できない(しにくい)場合はどのようにしていますか?」との設問に対し、 実に92.4%が「インターネットで調べる」と回答した。 また、

「以下に挙げるような方法で専門の医師(医療従事者)に自分の体調や気持ちの変化に関して相談ができるなら利用してみたいと思いますか?」との設問に対しては、

「メールや問い合わせフォーム」を選んだ人が48.2%。 「直接顔を合わせての面談」の 33.1%を上回った。

この調査がWEB調査であることに留意しなければならないが、 自分自身の健康について、 調べ物はまずインターネットで行い、

もし相談先があるならメールや問い合わせフォームといった手段が受け入れられやすいようだ。

<調査結果を受けて、 西田院長のコメント>

今回は短期間の調査でしたが、 幅広い地域や世代の方が、 多くの設問や記述式の自由回答に至るまで、 丁寧に回答してくださいました。 いかに皆さんの関心が高く、

コロナの流行でこころや身体に課題感や不安を抱えているかが伺えました。 このアンケートからは、 コロナの流行で先が見えない中、 仕事や生活様式が大きく変化し、

不安やストレスをため込んでいる状況が見えてきました。 また同時に、 行動制限や体調・気持ちの変化に対する考え方や反応が、

個々によってPositiveな方向とNegativeな方向の両方に二極化していることも分かりました。

医療機関の受診に際しては、 かなりの人が感染への不安から、 受診を控えているようです。 しかし、 コロナだけが病気ではありません。 大阪病院で診ていると、

最近、 コロナ以外の病気で病状が非常に悪くなって緊急受診をする人が増えています。 その様な状況では、 治せる病気も治せなくなります。 ぜひ、

医療機関を適正に利用して頂きたいと思いますし、 私が1月から「産経ニュース」で開始するコラムへの相談もご活用頂きたいと思います。

■監修 西田俊朗氏

独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院 病院長。

兵庫県出身。 1981年大阪大学医学部卒業後、 関連病院で研修。 1990年米国タフツ大学へ留学。 1994年より大阪大学にて勤務し、

2002年同大学医学系研究科講師、 後に同大学医学部附属病院教授。 2009年より大阪警察病院外科系統括部長・副院長などを務める。

2013年国立がん研究センター東病院 病院長、 2016年より同センター中央病院 病院長を歴任し、 2020年4月より現職。 専門は消化器外科で胃がん、

GIST。

■独立行政法人 地域医療機能推進機構 大阪病院

所在地:大阪市福島区福島4丁目2番78号

許可病床数:565床(一般病床)

標榜科:35科

・整形外科 ・リウマチ科 ・形成外科 ・リハビリテーション科 ・外科 ・消化器外科(内視鏡) ・呼吸器外科(内視鏡) ・肝臓・胆のう・膵臓外科

・乳腺・内分泌外科 ・脳神経外科 ・内科 ・消化器内科(内視鏡) ・呼吸器内科(内視鏡) ・腎臓内科(人工透析) ・糖尿病内分泌内科 ・循環器内科

・心臓血管外科 ・皮膚科 ・泌尿器科 ・産婦人科 ・眼科 ・耳鼻いんこう科 ・頭頸部外科 ・小児科 ・新生児内科 ・神経精神科 ・脳神経内科 ・放射線診断科

・放射線治療科 ・歯科 ・歯科口腔外科 ・臨床検査科 ・病理診断科 ・麻酔科 ・救急科

■産経リサーチ&データ

設立:令和2年(2020年)10月1日 ※11月2日より業務開始

代表者:代表取締役社長 栗本洋

所在地:東京都千代田区大手町1丁目7番2号 東京サンケイビル9階(電話 03-3231-3333)

業務内容:(1)企業・自治体向けアンケート調査・市場調査・広報宣伝 / (2)産経iDを利用した各種サービスの展開 / (3)コールセンター、 東京事務所、

大阪事務所、 事務局などの受託 / (4)商品開発の支援や誘客・集客のコンサルタント / (5)通販事業