フランスIktos社との共同研究契約締結のお知らせ

株式会社キュライオ(代表取締役CEO:中井基樹、本社:東京都新宿区、以下「キュライオ」)は、AI創薬に関する技術プラットフォームを有しているIktos社(CEO:Yann

Gaston-Mathe、本社:フランス・パリ、以下「Iktos」)との間で、新たな共同研究契約を締結しましたのでお知らせいたします。

本共同研究では、Iktosが有するAI創薬に関する技術を活用したde novo generative

designと、キュライオが有するクライオ電子顕微鏡を主とする高度な構造解析に関するプラットフォーム技術を組み合わせることで、標的分子(非開示)に対する新規前臨床候補化合物の迅速かつ効率的な探索を実現します。

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クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析技術は、生体分子の立体構造解析において、現在最も優れた技術の一つであり、2017年にはノーベル化学賞の授与対象となりました。

特にクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子構造解析は、結晶化の必要がなく、水溶液中での構造が得られるなどの利点が多い解析技術であり、この数年で大きく成長しています。

一方で、クライオ電子顕微鏡を用いた構造解析には、関連する技術の成熟度などに依存して成功率に大きなバラつきがあります。

キュライオは、クライオ電子顕微鏡測定に最適なタンパク質試料の産生・精製技術をはじめ、電子顕微鏡測定のためのグリッド作成や3次元構造解析に独自の技術を有しており、単粒子構造解析における従来の課題を解決するとともに、難易度の高いタンパク質やタンパク質超分子複合体の構造解析を可能とし、これらの標的に対する創薬の可能性を広げます。

IktosのMakya(TM)ジェネレーティブAI技術は、疾患治療に有効な標的に対する生理活性を持つ仮想新規分子を自動的に設計することで、分子探索プロセスにおいて創薬化学者に新しい洞察と方向性をもたらすことで効率的な医薬品候補物質の創出を支援します。またIktosの逆合成AI技術Spaya(TM)を組み合わせることで、合成アクセシビリティを備えた革新的な分子設計を可能としています。Iktosの有するAI創薬技術を活用することは、低分子医薬品候補物質設計において課題となる、薬効・選択性・安全性・動態等の複数のパラメータを同時に満たす分子を迅速に同定することを可能とする新しいソリューションとなります。

今回の提携では、IktosのジェネレーティブAI技術と、キュライオのクライオ電子顕微鏡を主とした構造解析プラットフォームから得られる知見を用いた構造ベースモデリングを組み合わせることで、タンパク質とリガンドの相互作用を最大限に高め、プロジェクトのターゲットプロダクトプロファイル(TPP)を満たす医薬品候補物質を効率的に創出します。

キュライオ代表取締役CEO中井のコメント

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IKTOSとの共同研究契約が締結できたことを嬉しく思っております。フランスを拠点として非常に高いAI技術を持つIKTOSとの共同研究により、弊社のクライオ電顕を用いた独自のSBDD創薬がより加速できることを強く期待しています。

IKTOS CEO Yann氏のコメント

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Iktosでは、強力なアルゴリズム技術と多くの共同研究の経験から得たノウハウを組み合わせることで、創薬の効率を向上させることができる革新的な技術プラットフォームの構築に努めています。それゆえ、生体分子の構造解析に特化したキュライオと研究提携を結び、両社の技術プラットフォームを組み合わせて、構造ベースの創薬を共に加速できることを大変嬉しく思っています。

株式会社キュライオについて

キュライオは2019年8月に設立された、クライオ電子顕微鏡による構造解析技術に特化した創薬スタートアップ企業です。キュライオは、クライオ電子顕微鏡測定に最適なタンパク質試料の産生・精製技術をはじめ、クライオ電子顕微鏡測定のためのグリッド作成や3次元構造解析に独自の技術・ノウハウを有しており、世界最高水準の構造解析精度を強みとしています。現在は構造解析をベースとした自社創薬事業と創薬支援事業を展開しており、製薬会社や大学研究室との共同研究にも積極的に取り組んでおります。難易度の高いタンパク質やタンパク質超分子複合体の構造解析を通じて、これらの標的に対する創薬の可能性を広げることで、世界に貢献します。

代表者:中井基樹 (CEO)

所在地:東京都文京区本郷7-3-1東京大学南研究棟357号室

URL:

https://curreio.com/

Iktos社について

Iktosは2016年10月に設立された、化学研究、より具体的には創薬化学、新薬設計に適用されるAIソリューションの開発を専門とするフランスのスタートアップ企業です。

Iktosは、ディープラーニングの生成モデルに基づく独自の革新的なソリューションを開発しており、既存のデータを用いて、低分子化合物探索プロジェクトにおいて設定されたクライテリアをすべて満たすようにインシリコで最適化された分子を設計することが可能です。

Iktosの技術を活用することで、医薬品研究開発の上流工程における生産性を大幅に向上させることができます。

Iktosは、その技術をプロフェッショナルサービスおよびSaaSソフトウェアプラットフォーム「Makya(TM)」として提供しています。

またIktosは、独自の逆合成用AI技術に基づく合成計画ソフトウェア「Spaya(TM)」を開発しています。

代表者:Yann Gaston-Mathe (CEO)

所在地:フランス・パリ

URL:

http://www.iktos.ai/

【Iktos社本件プレスリリースURL】

URL:

https://iktos.ai/2023/06/08/collaboration-with-curreio-inc-in-new-drug-discovery/