津村記久子さん『水車小屋のネネ』が2024年「本屋大賞」ノミネート!

毎日新聞出版株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:小島明日奈)が発行した津村記久子著『水車小屋のネネ』が、「2024年本屋大賞」にノミネートされました。本屋大賞事務局が2月1日、公式ホームページで発表しました。

https://www.hontai.or.jp/

■あらすじ

18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉。

ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生ー。

助け合い支え合う人々の40年を描く長編小説。

本書は、2021年7月1日~2022年7月8日の毎日新聞夕刊連載を加筆修正して、2023年3月に発行したものです。夕刊掲載時から読者の反響は大きく、第59回谷崎潤一郎賞、本の雑誌が選ぶ「2023年上半期ベスト1」の第1位、紀伊國屋書店スタッフが薦める「キノベス!2024」第3位などの受賞も相次ぎました。

■作中のことばに共感の声――

本作では、人間の3~5歳の知能を持つといわれているしゃべる鳥のヨウム「ネネ」の愛くるしさに心奪われている読者も多い一方、全国の書店員さんからの感想コメントでは作中の登場人物のことばに「心に沁みた」「言葉に惹かれた」という声が多数寄せられました。全国の書店員さんからのコメントの中で、<最も印象に残ったことば>のひとつをご紹介します。

――本書384ページ

「人間なんて」と人の良心を信じられなくなる時、この言葉を思い出す。

自分の良心は誰からもらったものか。忘れないための大切な1冊。

――伊藤佑太郎(紀伊国屋書店福岡本店)

なんて素敵な言葉なんだろう。

長い人生の中で、出会いがあって別れがあって、また新しく出会ってまた別れて。

悲しいことも嬉しいことも起こる人生のそのときどきに、水車とネネがずっとそばにいた。ただそれだけの事実にどうしてこんなに心が震えるんだろう。人に裏切られたり拒絶されたり、絶望したりすることもある。けれど、変わらずそばにいてくれる人がいる人生は、とても豊かで美しい。

とても大切にしたい一冊がまた増えた気がする。

――永嶋裕子さん(水嶋書房くずは駅店)

律のこの言葉に、受けた優しさを自覚し、それによってできあがっている自分も周りに優しさを与えていく姿に惹かれました。お互いが思い合い、行動し合える関係が素敵でした。そういった出会いを繋げていってくれているチャーミングなネネが、本当にいる存在のように感じられ、読者である私も愛おしく思いました。

――中村 優さん(喜久屋書店国府店)

■各メディアに多数ご紹介いただきました

「毎日新聞」今週の本棚 永江朗・評

https://mainichi.jp/articles/20230527/ddm/015/070/006000c

「中央公論」令和5年谷崎潤一郎賞発表 選評など

https://chuokoron.jp/culture/123840.html

「ダ・ヴィンチWEB」筒井康隆大絶賛の【谷崎潤一郎賞受賞作】。姉妹としゃべる鳥が織りなす40年の希望と再生の物語

https://ddnavi.com/review/1230143/a/

▼他、ご紹介いただきました媒体はこちら

週刊文春/福島民報/陸奥新報/北羽新報/WEB本の雑誌/週刊朝日/苫小牧民報/島根日日新聞/十勝毎日新聞/小説トリッパー春号/岩手日日新聞/朝日新聞デジタル「&w」/WEBきらら/週刊アサヒ芸能/読書人/西日本新聞/北日本新聞/河北新報/週刊ポスト……ほか多数

【著者略歴】

津村記久子 (つむら・きくこ)

1978 年大阪市生まれ。2005 年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で太宰治賞を受賞してデビュー。 08

年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、09 年「ポトスライムの舟」で芥川賞、11 年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞、13

年「給水塔と亀」で川端康成文学賞、16 年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、17 年『浮遊霊ブラジル』で紫式部文学賞、19

年『ディス・イズ・ザ・デイ』でサッカー本大賞、20 年「給水塔と亀(The Water Tower and the

Turtle)」(ポリー・バートン訳)でPEN

/ロバート・J・ダウ新人作家短編小説賞を受賞。近著に『サキの忘れ物』『つまらない住宅地のすべての家』『現代生活独習ノート』『やりなおし世界文学』『うどん陣営の受難』などがある。

■『水車小屋のネネ』受賞・ランクイン歴

・第59回「谷崎潤一郎賞」受賞!

・「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第1位!

・「キノベス!2024」紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30第3位!

・2024年本屋大賞ノミネート

書誌情報

津村記久子『水車小屋のネネ』

発売日2023年3月2日

四六判並製

496ページ

定価 1,980円(税込)

イラスト 北澤平祐

初版部数 10,000部

累計部数 11刷62,000部

毎日新聞出版株式会社

https://mainichibooks.com/index.html