調査レポート「夕食に関する調査 平日の自宅での夕食の現状編」

平日の自宅での夕食の現状編」 平日に自宅で夕食を一緒に食べる人数の平均は2.4人調理にある程度の手間を掛ける人が多数を占める

朝日大学(岐阜県瑞穂市)の附属研究機関である朝日大学マーティング研究所(所長

中畑千弘)は、コロナ禍を経た現在の夕食の状況とその変化について調査を行いました。その結果、平日に自宅で夕食を一緒に食べる平均人数は2.4人ですが、男性にはひとりで食べる人も少なくありません。また調理に相応の手間を掛けている人が87.1%と多数を占めています。加工食品や宅配など便利な手段がありますが、家庭内でしっかりと夕食を作る人が大多数を占めました。

調査の背景

新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行して、日常生活にも様々な変化が出始めています。このような環境下、コロナ禍の数年間で変わった生活スタイルが、移行後の現在の生活にどのような影響を与えているのかを把握するために、平日を中心に夕食に焦点をあてて調査を行いました。

「夕食に関する調査 平日の自宅での夕食の現状編」の主な結果

■平日に自宅で夕食を一緒に食べる平均人数は2.4人、50歳代は人数が少なめ

平日に自宅で夕食を一緒に食べる人数の平均は2.4人であり、性別で比べても大差ないが、その内訳には違いがみられる。「自分ひとり」と「5人以上(自分含む)」は男性の割合が高く、「2人(自分含む)」と「3~4人(自分含む)」は女性の割合が高い。ひとりで食べるのは男性に多く、誰かと一緒に食べるのは女性に多い。男性は外に仕事を持つ割合が高く、家族の夕食時間までに帰宅するのが難しい。やむを得ず、ひとりでの夕食が多くなる。また年代別でみると50~59歳では、少人数での夕食の割合が7割以上と高い。子供の独立後は少人数での夕食が多くなり、その分、自分たちの好みに合う夕食時間を過ごすことができる。50~59歳は夕食時間を過ごす意識において、独自のスタイルを築くことが可能な年代である。

■約9割が夕食に相応の手間を掛けるが、便利な手段の利活用も少なくない

平日の自宅での夕食内容については「自分や家族が相応の手間を掛けて調理したもの」の割合が約9割と最も高く、性別でみると男性より女性のほうが高い。女性を中心に調理に相応の手間を掛ける人が多数を占めている。一方で「加工食品、冷凍食品など手間をあまり掛けないで調理したもの」(44.7%)や「弁当、総菜、テイクアウトなどお店で買ってきたもの」(33.5%)といった便利な手段を利活用する人も少なくない。便利な手段は男性や40~49歳で相対的よく利活用されている。

現状では「夕食=手作り」がまだまだ主流だが、「夕食=手作り」の意識に固執せず、様々な手段を使い分けて、夕食に要する時間や手間の効率化が図られている。そのなか「宅配や出前などで届けてもらったもの」の利活用は1割未満に留まっている。コロナをきっかけに活気づいたデリバリーに関しては、いまのところ大きな広がりはみられない。

■夕食時の娯楽は「テレビ番組」が主流

平日自宅での夕食の際の行動としては、「テレビ画面でテレビ放送の番組を見る(録画を含まず)」の割合が65.5%と最も高く、「テレビ画面でDVDや録画した番組を見る」(21.6%)が次に高い。最近は「テレビを見なくなった」という声をよく聞くが、平日自宅での夕食の際の行動としては、テレビ番組を見ながらの習慣が根強く残っている。一方、18~29歳の若い世代では「PC、タブレット、スマホで動画を見る」が3割以上と高い。

「PC、タブレット、スマホで動画以外のコンテンツを見る」と合わせて、情報機器の閲覧率は確かに高い。ただし若い世代でも、最も割合が高いのは「テレビ画面でテレビ放送の番組を見る(録画を含まず)」である。家族世代(30~49歳)においても、平日自宅の夕食時の娯楽として最も多く選ばれているのは、依然としてテレビ番組である。

■今回の調査を通じて

平日に夕食を一緒に食べる人数の平均は2.4人だが、性別で内訳をみると、男性にはひとりで食べる人が多く、誰かと一緒に食べるのは女性に多い。また、子供が独立した50~59歳は少人数で食べる人が多い。夕食というと家族団らんというイメージが浮かびやすいが、あてはまらない人も少なくない。50~59歳は自分ひとり、または夫婦2人で夕食を食べられるため、内容的にも、時間的にも、場所的にも、自分たちに合ったスタイルを選ぶことが可能となる。それだけにイノベーティブで型にはまらない様々な夕食スタイルの提案が受容されるチャンスが充分にある。

調査の詳細

「夕食に関する調査(平日の自宅での夕食の現状編)」

■調査期間:2023年9月25日(月)~ 9月29日(金)

■調査方法:朝日大学マーケティング研究所のパネル利用によるインターネット調査

■対象者:居住地 関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)

年 代 20代・30代・40代・50代

性 別 男女

■回収サンプル数:424名

調査データはこちら:

http://marketing.asahi-u.ac.jp/wp-content/uploads/2023/10/2311.pdf

朝日大学マーティング研究所「公開リサーチデータ」

マーケティング研究所では、話題のサービス、消費トレンド、世の中の新しい動きを先取りした事象について、自主的に「トピックス・リサーチ」を実施し、調査データ集積のポータルサイトとして広くデータを公表しています。また、企業様などからの市場調査のご要望にスムースにお応えするために首都圏、東海圏など全国規模のモニターにアクセスできる仕組みを保有しています。

■名称:公開リサーチデータ

■調査レポート: 200本以上

■詳細:

http://marketing.asahi-u.ac.jp/data/

朝日大学マーティング研究所について

【会社概要】

本社所在地:岐阜県瑞穂市穂積1851

所長:中畑 千弘 (経営学部教授)

事業内容: 消費行動の分析および研究、経営コンサルティン、マーケティングリサーチ、商品開発支援、

講演会・社会人セミナーの実施等

設立: 2002年4月

HP:http://marketing.asahi-u.ac.jp/

http://marketing.asahi-u.ac.jp/

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