50歳からの人生が不安で迷う人に。後半生を強く生きぬくには?『女性の覚悟』出版記念 坂東眞理子さんトークショー レポート

7月2日(土)、 新刊『女性の覚悟』の発売を記念し、

著者で昭和女子大学総長・理事長の坂東眞理子さんによるミニトークショーおよびサイン本お渡し会をブックファースト新宿店にて実施いたしました。

本書『女性の覚悟』は、 第一部でこの40年間における日本女性の考え方やキャリア形成の変遷を、 坂東さんの実体験もふまえながら考察。 第二部では、

人生後半期に足を踏み入れ、 不安や迷いを感じる50歳前後の女性たちに向け、 これからの時代を生きぬくために、

一人一人が「後半期の人生の責任者は自分である」という強い「覚悟」を持つことと、 そのための具体的な心構えやヒントを提案しています。

これまで『女性の品格』『70歳のたしなみ』など多数のベストセラーを出版してきた坂東さん。 初著書の出版は、

1978年総理府婦人問題担当室専門官(当時)だった31歳のときでした。 第1回婦人白書を書く作業を通じて集めた様々なデータから、

当時の女性の置かれた状況や生き方について比較考察した『女性は挑戦する-キャリア・ガールの生き方』がそうです。 トークショーでは、

その初著書が今回上梓した書籍『女性の覚悟』と同じ主婦の友社から出版したことに触れ、 「執筆キャリアの第一歩を踏み出せた本で思い入れも強かった。 しかし、

そこから40年以上が経ち、 当時と今は変わったのだろうか。 この本の編集者に問われて考えてみました」と本書執筆時の様子をお話くださいました。

女性を取り巻く環境について坂東さんは、 「男女雇用機会均等法が成立し、 女性活躍推進法もできました。 私が総長をつとめる昭和女子大学でも、

学生たちは自分の意見をはっきりと言い、 生き生きといろいろなことにチャレンジしている」とその変化を感じる一方で、

若い女性たちはいざ就職活動をしたり社会に出たりすると、 仕事での成長や仕事と家庭の両立などで自信を失い、

「自分には無理なのではないか」と自己評価を低くしてしまうことが多いと感じているそうです。 「日本の社会のなかには、 仕事や家庭、 育児、 介護など様々な面で、

いまだに女性とはこういうもの、 という『無意識の思い込み、 偏見』であるアンコンシャスバイアスが残っていて私たちの考え方に影響を与えています。

しかもそれは女性自身の中にも根深くあるのです」(坂東さん)。

坂東さんは、 学生たちに常々「ガールズ・ビー・アンビシャス」と、 困難はあってもあきらめずチャレンジしよう!と伝えているそうですが、 「今、 特に40代、

50代の人生半ばを迎え、 あらためてこれからの生き方を考える女性たちにも、 アンコンシャス・バイアスを解き放ち “ウィメン・ビー・アンビシャス”と伝えたい。

女性の平均寿命は87歳、 50歳の平均余命はあと40年近くあります。 これから何をしよう、 今をどう充実させよう、

そういうことをもっと前向きに考えなければいけないという思いで本書を執筆しました」と話します。

一日一日を大事に過ごす「覚悟」10訓

一日一日を大事に過ごす「覚悟」10訓

坂東さんが考える後半期を豊かに過ごすのに一番大事なものは「無形資産」。

「2000万円の貯蓄や不動産が必要だ、 などと有形資産のことばかり取り上げられがちですが、 例えば体や心の健康、 前向きな気持ちなどの“活力”は大切です。

そのためには、 自分が客観的にどう見えるかにも気を配り、 外見も手入れをしておくことで自信をもつことも必要だと思います。 さらに人とつながりを持つこと、

人を助けることができる力を持っていたいですね。 お金があるなしということではなくて、 若い人や困っている人に対して、

年を重ねてきた経験があるからこそのアドバイスをする、 アドバイスができる、 というのも無形資産なのではないかと思います。 そう考える人が1人でも多くなれば、

長い人生はもっと豊かになる、 高齢化社会そのものがすごく豊かになるのではないかなと、 私は考えています。 本の第二部には更に具体的に書いていますので、

ぜひ読んでみてください」(坂東さん)。

本書の中で坂東さんは、 「50代、 60代はまだまだ若い。 可能性はいくらでもある。 社会や他人から与えられる、 守ってもらえることをあてにせず、

自分で自分の人生に責任を持って生きていこう」とエールを送っています。 そのためにまずできることとして、

イベントの参加者の皆さんに向かって「今日から『どうせ私なんか』は禁句にしましょう。

『私なんて』ではなくて『私だからできることはなんだろう』ぜひそういう風に考えて前向きに進みましょう」と、 力強く語りかけトークショーは終了しました。

* 書籍『女性の覚悟』について

「人生こんなはずではなかった」「自分ばかりが損をしている」「家事は私ばかり、 疲れた」「100年時代といわれても、 まだ数十年ある。

このさき老後が不安」といった悩みを抱えるに40-60代に、 坂東眞理子さんが新しいメッセージを書き下ろし。 320万部を超えた『女性の品格』、

高齢期の生き方『70歳のたしなみ』の次は、 老後が長くなった世情不安な時代をどうやって生き抜くか、 その術と生きる覚悟を提案し、 不安を抱える人に寄り添います。

読後、 一歩前に踏み出す勇気をもらえる一冊!

[目次]

序章 令和の女性は変わったか

第一部 女性の人生 昭和から令和へ

●1章 開かれた可能性は実現したか

・『女性は挑戦する』から40年

・性別役割分担意識はいまだ変わらず

・「女の子でおめでとう」か

・家事・育児・介護はだれの仕事か

・親と介護

・名もなき家事はみんなで分担

●2章 思春期から青春時代の娘たちに

・「悪い結婚」をしない

・未婚、 非婚、 離別で増える「おひとりさま」

・子供の育て方

・めざせ理系女性(リケジョ)

第二部 後半期を生きる「覚悟」

●1章 50代からの無形資産

・老後は「のんびり」は過ごさない

・50代からの無形資産

・50代の勤続女性 私ばかり損している

・老後の有形資産

・最大の無形資産は「稼げる力」

・見た目資産

・内面の美、 外見の美

・50代からの情報リテラシー

・50歳を過ぎたらお人よしがよい

・50歳からの友人

・人間関係の断捨離を急がない

・親との関係

・子供との関係

●2章 働きつづける覚悟

・働き続ける覚悟を持つ

・「定年女子」へのキャリアアドバイス

・再就職の心得

・50歳からのスタート 気を使うより頭を使う職場を探す

●3章 「覚悟」が必要な後半期

・危機はチャンス

・50歳からの挑戦 新しいステージに移る

・自分の強みを見つける

・心の準備運動

・自分をいたわる

・自分を大切に生きる

・生命のバトンをつなぐ

・足るを知るな

あとがき

【書誌情報】

タイトル:女性の覚悟

著者:坂東眞理子

定価:1,350円(税込)

発売日:2022年6月30日(木)

サイズ、 ページ数:B6変、 256ページ

ISBN:978-4-07-451889-0

電子書籍も好評発売中

【Amazon】

https://www.amazon.co.jp/dp/4074518899

【Kindle】

https://www.amazon.co.jp/dp/B0B38HR1KF/

* 坂東眞理子 プロフィール

ばんどう・まりこ●昭和女子大学総長・理事長。 1946年富山県生まれ。 東京大学卒業後、 総理府入省。 95年埼玉県副知事。

98年オーストラリア・ブリスベン総領事。 2001年内閣府初代男女共同参画局長を務め03年に退官。 04年昭和女子大学教授、 同大学女性文化研究所長。

07年に同大学学長、 14年理事長、 16年から現職。

著書に300万部を超えるベストセラーの『女性の品格』の他『70歳のたしなみ』『幸せな人生のつくり方』他多数。 20代から仕事と執筆を精力的につづけながら、

同時に出産、 子育て、 転職、 親の介護、 孫の育児手伝いなども経験。 趣味は読書、 短歌。

* 本書に関するメディア関係者のお問合せ先

【主婦の友社 広報窓口】

株式会社C-パブリッシングサービス 広報宣伝部

メール: pr★c-pub.co.jp (★は@に変えてお送りください)